2009年04月11日

東11-2・後編  SALONE2007

そして、サーブされたのが 
vino_ワイン  サンジョベーゼの赤 に 白の「イル・ベイ IL Vei Bianco 」。

東11-2・後編  SALONE2007

サンジョベーゼはトスカーナ地方のぶどうの品種で
キャンティ等、イタリアの代表的なワインに使用されるもの、みたい。

ワインにはまるで詳しくないのだけど、
サーブされたこの赤、当たり前だけど鼻につくようなアルコール臭がまるでない。

 すごくゆったり、やすらぐ香りというか…。

味わいは渋みも甘みもコクも程よく、そんないい部分だけが伝わってくる。

だいたいいいけど、でもここはちょっとね、って気になるポイントがまるでナイ。
うーん、そっかぁぁぁーー。。

東11-2・後編  SALONE2007

またこの白が。。

ほとんどラベルデザインもされていない、業務用な黒のマグナムボトルから注がれた
ほんのり黄緑からとろっとした黄色、微発泡の白。

なんでも赤ワインと同じ製法で
皮と実両方を使った白ワインだそう。
確か産地はエミリア・ロマーニャ州(あやふやですが)。

柑橘系のベルガモットのような香り、と教えてもらったけど

いや、とってもフローラルでやさしくて
あったかくて親しみやすくて♪

想像上の花畑ってこんな香り?って思う位いいとこどりのやさしく華やかな香り。

あれれ、ワインてこんな直観的に
知識がなくても楽しめるものだっけ???

もうおいしくって、クラクラしてきちゃう。。。


しかも笑っちゃう、このリーデルグラスの形!
コレ、この江戸風鈴の巨大版をぱかっとひっくり返したようなシルエット。

近づけると顔の半分以上埋まっちゃうぐらい開口部が大きくて、
でも香りは一点に集まるように計算され尽くして、薄くて軽くて。

アハ、ハハハハハハ、
こんなリーデル、はじめて見たヨ。。。

このグラス効果でさらにさらに、
ワインの味がおいしく感じられてるのは間違いないハズ。

あーでもホント、お腹抱えて笑っちいたくなるぐらい
すごい、面白いナァ。。。


primo piatto_パスタ

東11-2・後編  SALONE2007

は 仔山羊のラグーソースの手打ちパスタ。

ラグーは挽肉でパスタは幅広のフェットチーネ。

え、子ヤギって、どんな味??
と思ってたけどふつうにすごくおいしい。
フェットチーネの茹であがり具合もちょうどいい。

東11-2・後編  SALONE2007

仔羊のサルシッチャのニョッキ。
サルシッチャはソーセージ、ニョッキは団子状に丸めたパスタ。

仔羊は噛みごたえがあって、コショウもきいていてなかなか。
でもニョッキはとけそうな位やわらかめで、
もう少し弾力があってもいいかな。

オイルはきついかなぁ。
でも味はおいしいんだよね。。

なんて思いながらもどんどんお皿は空いて。
もちろん選んでくれたワインとの相性は、もうぴったり!

珍しくメインの来る前に一杯全部飲みほしてしまいそう。。


second piatto _メイン料理 

東11-2・後編  SALONE2007

は二人とも 猪のコットレジェーノ。

今度は獣系(笑)。
コットレジェーノは低温調理で時間をかけてゆっくり火を通した、って
ことだったような。。食感はローストビーフよりかなりレアな感じ。

チョコのようなソースはやっぱりカカオがベースで、甘さは全くないけど
香りと風味はもうそのままチョコレート!
独創的な料理だ。。

魚料理も選べたから、ひと皿だけでも魚にすればよかったかなぁ。


そしていよいよ、店名物のトマトソースの
spaghetti_スパゲッティ・ポモドーロ!

どんな風に説明してもらえるのかワクワクしてたら
にこやかに近づいてきたFさん、グラムが選べることと一緒に

何gは夜のアラカルト、何gはパスタランチ、ちなみに男性の最高記録は200gですよ、
とちょっと笑えるデータと一緒に選ぶ基準も教えてくれる。

食べたりないのも心配だから「じゃあ、100gで♪」と元気よく答えると
とたんにFさん、なんとも心配そうな曇った顔つきに。

あわてて「あの、さっきのフェットチーネで何gだったんですか…」と聞けば
なんと、たった30gだというじゃありませんか!

えっ、そうなんだ、アレで麺はたったの30gなんだ…
その3倍強って、そりゃ無理かも(笑)

「あの、やっぱり50gにしていいですか」で今度はFさんニッコリ(笑)。

その気になったA氏は150g。
「男性代表として、いっちゃってください」と
Fさんも嫌みない笑顔で力強いお言葉。

ただグラム数を選べるだけじゃなくて、
このオーダーの過程の会話のやりとりがまた面白いし、
チョイスの失敗がないようベストなフォロー&アドバイスまでしてもらえる。

ホントこの会話がなかったら、
このサービスは全然違う輝きになってしまったハズ。

このプレゼンの完成度、
そしてこれを引き受けてやってくれるバックヤード。
こんなところまでやっぱり、抜かりがない…

理想を叶えるって、こんな感じなんだろうか。。


出てきたポモドーロ。
A氏の150g、すごい!

東11-2・後編  SALONE2007

アハハ、すご過ぎる!!

50gはこんなカンジ。
皿も盛り付けも変えて。

東11-2・後編  SALONE2007

具はナシ、麺は思ったより太め、柔らかめ。
トマトと野菜とオリーブオイルだけのとってもシンプルなパスタ。

オイルはかなりたっぷり。
この店オリジナルの味わいがする。

グラム数のチョイスは二人とも正解。
あのときアドバイスに従って、100gから変えてよかったぁ☆



それにしても、ハァ…
ホントこのお店、もう面白くて…

ゲストが使えないバーカーウンターが中央にどっしり目立ってたり、
フローリングやイスのカジュアルさはリストランテとしては不釣り合いだし、
店内はどうにも前の店から引き継いだらしい痕跡が目立つ。

面白いのはお皿も一緒。
グラスにあんなに気を使っていいモノ選んでるのに、
皿はビジネスホテルの朝食系or昔ながらの洋食屋さんで使うモノ、に、見える。


でも。
このすべてがホントそうだよね、って納得させられてしまう。

同じお金をかけるなら、内装よりは食材や人件費に回して
ダイレクトに還元した方がゲストのワクワクや喜びは増すはずだし。

お皿だってそう。
お皿に直接口はつけないから、料理が映えればOK。
でもグラスは水もワインの味も変えてしまう力を持つから、やっぱりベストなもので。

そう思い至るとどれもがスッと腑に落ちる感覚で、
ウレシイやら感心するやら、楽しいやらで…

しかもランチのこの設定。
昼は夜の恩恵にあずかってこの設定だとはいえ。
いろんな見方はできるけど、でもゲストに喜んでほしいって気持は本物だと思う。

アハハ、料理店での発見でこんなに笑っちゃうの、
後にも先にもない気がする。。。
ゼイゼイ、フーーー。。。


dolce_ドルチェ

東11-2・後編  SALONE2007

はリクエストに応えて可愛らしく盛り合わせで。
果物に細かく正しく華やかに入った包丁は、やっぱり技術が高いと教えてくれる。

caffe o Te_食後の飲物
はコーヒーで一服。
ハァ、面白かったぁぁぁ。。。


 … 「あのさ、洗面所、行った方がいいよ」

A氏突然のアドバイス。
え、洗面所?

「なんでか和風の洗面所でさ、すごーくいい香りがするんだ。
 絶対行った方がいいって」

もちろん食事中に洗面所行きを勧められたのなんて初めてのこと(笑)。
じゃぁ、って恥ずかしながら席を立って扉を開けると

 うわぁ、なんだココ…

広々しながら落ち着いた間接照明の空間は、ウッディでコンテンポラリーな和。
箱根あたりの和モダン高級旅館のそれより質感の高いつくり。
ものすごいリラックス感で満載。

しかも木の香りのような、はかない花の香りのような
店の世界観とまったく同じ、やさしい香りが満ちている。

席から離れて一瞬現実に戻る場じゃなくて、
ずっと夢心地の中に居続けさせてくれる、癒しの場所。


コレ絶対、新しく作ってある。。

トイレに凝るとか誰かの趣味でとかの一方的な押し付けとはとっくに違った次元で
ゲストの気持ち中心にこの場所を重要視してるんだよね。

この細部まで抜かりのない気の配り用、その完成度…
ウワー、もう頭があがりません。。マイリマシタ。。

まだまだ長居したい気持ちを抑えて
やっと見送られながら店を出て。

お会計を確認して再度衝撃!
あのグラスワイン、1杯700円なの!!!

お任せにしちゃったしおいしいし、覚悟はしてたのに。。
ビオワインの標準を知らないせいか、
店の懐の深さを分かってないからか。。

正統派のきちんとしたレストランが溢れる都会だからこそ評価される、
オリジナリティに満ちた独創性豊かなコース料理。

プロフェッショナルのサービスで新しい輝きを、さらに幾重にも纏って。

料理店はこれだけ楽しめる場所になれるんだ、まだまだ料理店って進化するんだ、
って新たな希望がみえてきた気がする。

もう一度、ワイン飲みに行きたいなぁ。
…いつ行こうかなぁ。。。


<今日のお会計>
8900円・2名/ランチコース3000円×2
           赤いミモザ800円、イタリアンビール700円
           白ワイン(G)700円、赤ワイン(G)700円

<店を出て>
ネル:★★★★☆/やっぱり料理店は、人と味
    こんなにどんどん飲みたくなるワインと初めて出会った。驚き。
    珍しい食材、個性的な構成、オイル強めで料理の評価は分かれそう。
    でも味もコスパもホスピタリティも、他店とは比べられない
    ワクワクと誠意に満ちていて、今もその余韻が残っている。
    今回一番の幸運は、店が勢いのある時期に行けたことかも。

A氏:★★★★☆/横浜までいつ行けるかが問題
    きどった高級店かと思ったら意外に気さくで親しみやすい雰囲気。
    白ワイン、おいしい。ウチでも同じグラス使ってみたい。
    夜高いけど行ってみたいなぁ。今度は牛肉食べたい。



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