2008年11月30日
いっぷくvol.5_赤石温泉 白樺荘
都会に行くより温泉…、そんな初冬のネルでございます♪
井川の山奥のそれはもう奥、南アルプスの尾根の麓にある日帰り温泉。
「温泉って、こんなに素晴らしいんだ!!!」って気付かせてくれた、赤石温泉 白樺荘。
それが平成21年の春、建て替え移転のために旧建物は閉鎖されると聞き、いても
立っても居られず行ってきてしまったのです♪

■赤石温泉 白樺荘 [日帰り温泉施設]
静岡市葵区田代1005
054-260-2021
10:00~16:00、火曜・年末年始休、入浴無料
で、とにかくイヤになるほど遠いのです(笑)。

静岡駅を基点に曲がりくねった山道をうねうね上へ上へ、その距離約77キロ。
およそ片道3時間。つまり日帰り温泉旅行にもかかわらず旅程の大半、つまり6時間は
車内に閉じこもりっきり!!
ヒー!これって実際やってみると、かなり辛い…。
行きはまだいいものの、小さなお子さんや温泉あまり興味のない人と一緒だと
帰りは険悪なムードになりかねない?ほどの苦しい行程。
ドライバーがひとりしかいないと、その負担も大変なものに。
今回A氏にその辺たっぷり十分説明して、前日までに白樺荘&土木事務所に
道路規制や通行止、迂回路をよくよく確認しての、朝7時出発。
市内からの行程はざっくり

>静岡市街→牛妻→井川・梅ガ島方面→富士見峠→井川ダム→畑薙ダム手前で到着!
といった感じ。
数々の集落、小川にかかる橋、中部電力の井川ダム構内、ごろごろと落石のある狭い
山道を通りぬけ、たどり着いたのは10時5分前!

ヤッタ、3時間かかったけど、着いたヨ・・・。。。
白樺荘をはじめて訪れたのは、もう7~8年前。
温泉と名のつくものにアレコレ行ってはみたものの、静岡の湯といえば無色・無臭・無味
のサラリとしたものばかり。どうも泉質というものにピンときてなくて。
それがこの白樺荘の湯に浸かって、ガガガーン!!・・・これって。。。
今までに感じたことのない、大きな衝撃が。
うっすらほのかに、優しくふんわり満ちた硫黄の香り。
とろりとした化粧水のように、まろやかに肌に絡みつく湯。
ほんのり緑だったり、天候によって無色から白濁や黄緑にも変化する水色。
うわーーー、ナンダコレ。こんなの、初めてだ。。。
温泉の特徴?力?ってこんなにハッキリ分かるものだったんだ。。
なんの飾り気もない内湯のタイルの浴槽は、40度を下回るぬるめの湯。
のぼせたりガマンする必要もなく、いつまでも、心行くまで浸かっていられる。
大きく天井まで開く窓を開ければ南アルプスの山の空気と香りが流れ込み、
白樺の梢が木陰を作る。
・・・露天風呂であるとか、眺めがいいとか、檜の浴槽とか。
そういうお気に入りがなくたって、あーやっぱり温泉って素晴らしいんだ、
温泉に効能があるって、目に見えなくたって本気で信じられる気がする・・・
心からそう思えた、記念すべき温泉なのです。
★ ★ ★ ★ ★ ★
久しぶりの訪問にも関わらず、様子は以前と全く変わらず。
この施設、もう50年以上前に完成した井川ダムを建設していた中部電力関係者の
皆さんの寮として使われていた建物を利用したもの。

無料施設なので受付は入口にあるノートに住所と人数を書くだけ。

ガラスの引き戸をくぐれば大きなゲタ箱、長い廊下、水飲み場に共同トイレ。
どこを見ても昔の小学校みたいな懐かしさが漂っている。

これまた無料の2階個室を借りようとしたら「暖房が入ってないから寒いですよ」って。
そうだそうだ、以前来たのはもっと気候のいい頃だったんだ。。
個室は諦めスチームの入った大広間に荷物を置いて、さっそく浴場へ。
浴場は男女別の内湯が各1つづつ。10人ほどが定員の浴槽は中が2つに区切られ、
あたたか&ぬるめ と分かれている。

写真は男湯。
女湯はあたたかが39℃、ぬるめは37℃くらい。
すでに先客、5名の60代位の奥様たち。あたたか、に浸かっておしゃべりも絶好調♪
全員近くの集落の方らしく、○○集落には街からお嫁さんが○人来て、幼稚園の子ども
が○人いるよ~なんて話題で盛り上がってる。
ネルはぬるめ、に浸かる。
ひさしぶりのこのお湯、やっぱりすごい。このトロトロ、トゥルトゥル感。。
くず湯を思い出すような密度のある液体に、ふわっと押し上げられるような感覚。
入ってるだけで身体が軽く感じられてしまうほど。
<源泉>
泉質 /単純硫黄泉(低張性アルカリ性温泉)
源泉温度/38.2℃
湧出量 /毎分329L(掘削自噴)
PH値 /9.3
※単純硫黄泉_1L中に硫黄を2mg以上含み、硫化水素を含まない(分析書にHS-12.7とあった
のは??)。メラニン&老廃物排出など、デトックス効果が期待される
※低張性_人間の細胞液より浸透圧が低く、入浴後疲れを感じにくい
※pH値_酸性orアルカリ性を示し、白樺荘の「9.3」は高いアルカリ性。
一般に古い角質やくすみをとる「美肌湯」の基準はpH7.5以上。
<浴槽の状況>
かけ流し_加水・循環ろ過・入浴剤・消毒/ナシ 、加温/アリ

対岸にある市所有の源泉に市の施設だから、「自家源泉」ってことでいいのかな♪
浴槽は100%温泉の湯が満ちた「完全かけ流し」。
これに長湯OKの「低張性」と「高PH&硫黄泉」の合わせ技がじわじわと効いてくる。
引湯してくる間に源泉温度はどうしても下がってしまうので、加温はアリで。
あとはぷりぷり、生まれたての超良質な湯がざぶざぶ&なみなみと溢れて。
こういった様々な要素がこの居心地のいい泉質を保ってくれている。
なかでも注目したいのは、この湯が自然湧出している「自噴泉」であること。
その昔は自噴していた名湯でも時代と共に徐々に湧出量が減り、ポンプなど人工
的な動力でくみ上げた湯を使うのが一般的。
大きな浴槽をいくつも同時に、24時間常に満たすには、どうしても機械で一定量
を汲み上げ続けるしかない、というのが多くみられる事情なよう。
自噴かどうかは浴室に掲示されてる温泉分析書でもほとんど目立たず、雑誌等でも
あまり注目されない。それに人工的に汲み上げた湯と自噴した湯の効能がどれだけ
違うのかは、各々の使用状況等にもよるので一概には比べられないし。
ただこれぞ!!と感じた泉質の湯の共通点を探っていくと、やはり「自噴泉」に辿り
着いてしまう。よろしければ温泉めぐりのご参考に、どうぞ♪♪♪
・・・ぬるめ、に浸かって5分ほど。だんだん身体が冷えてきた。。
でもあたたかスペースは相変わらず満員御礼。どうしようか迷ってたら
「ホラ、おネエさん、冷えちゃうからこっちおいで!」
わー待ってましたヨ、そのお言葉♪
浴槽のあたたかスペースに移動したのはネルも含めて3名の総勢8名、
全員ぎゅうぎゅうで浴槽の壁に張り付き、体育座りで車座になって。
まったく知らない人と面と向かってハダカで車座って、すごい状況かも(笑)。
ローカルな話題が目の前でびゅんびゅん繰り広げられてく。
やっと身体があったまってきて、ほっとひと息。すると第二陣のオバ様たち3名が
ガラガラと浴室に。一陣のオバ様たち5名、全く動く気配ナシ(笑)。
こりゃネルが場所ゆずらないとね♪
時間は11時。
ちょっと早いけどA氏と合流して食堂へ。

聞き覚えのあるテレサ・テンのCDがガンガン流れる食堂。
常連らしい先客のオジサマが2人。キープしてある焼酎を片手に、何かつまんでる。
あーそうそうこの食堂、こういう地元の人の憩いの場的雰囲気だったよね。。
ずらりと並んだ木札のメニューは意外や種類豊富。
そば、うどん、ラーメン、カレーとセットメニューが揃って値段も高すぎないし、
リーズナブルなおつまみもけっこうある。
運転でお腹のすいたA氏は「カツ丼セット」、ネルは「むかご」と「味噌田楽」。
テーブルにはお茶の入った大きな急須と湯のみ、熱湯の入ったジャーポット。
ホント学校のお茶の時間みたい。
自分でプラスチックの湯飲みにお茶を注いで、そのおいしさにびっくり!!
渋さのなかにもまろやかさが出てて、ウマー!
茶葉も良さそうだけど、やっぱり水の違いかなぁ。。

山芋の実の「むかご」。茹でてバター炒めにしてある。
ほくほくプチプチ、おいもっぽくて野趣もあって、山に来た~って実感♪

「味噌田楽」はこんにゃくがふるふる。
灰汁のヤなニオイも味もまったくしない、この涼しさ。たぶん手作りこんにゃくかな~。
スプーンで一口大にすくって、あーオイシイ、やーイイナ♪

A氏のカツ丼&そばもなかなかのボリューム。
カツ丼はちゃんと手づくりの味。こんな山の中でコレぐらい出してくれれば、
そりゃもう満足できるっていうもの。
食後は裏山を散策。
以前来た時に使用していた引湯用のポンプは止まっていて、代わりに新しく設置
されたぴかぴかの大型ポンプが動いていた。
以前のポンプでは引いても湯船で使いきれない湯がホースからざぶざぶあふれて
裏の小川に注ぎ込んでたのにびっくりしたけど、今はそんな様子もみえない。
使う分だけ上手に引けるよう、進化したのだろうか。
★ ★ ★ ★ ★ ★
休憩後は浴槽(あたたか)目指して再度チャレンジ!
今度はあたたかにご婦人がひとりだけ。
でも一緒に入るのはどこか気が引けて、やっぱりぬるめスペースに入ってしまう。
すぐに話しかけてきてくれたご婦人、ここのすぐ下の集落の人なのだそう。
切り傷を治したとか漆のかぶれを治したとか、泉質自慢をたっぷり教えてくれた。
こういう話って調べて分かるものじゃないし、聞いてるだけですごくオモシロイ。
「こうやってね、話してないと一人でヒマになっちゃうでしょ。
できるだけ長ーく浸かってたいから、すぐ誰かに話しかけちゃうの。ウフフ♪」
そーかそ-かそーか、ご婦人の告白にガッテン!
こういう大衆浴場に一人で入っていると、地元らしい方から話しかけられるのが常。
親切っていうのとはちょっと違う気もするし、いつもナンでかなぁ?と思ってて。
あぁそういうことだったのね、って初めて理由が分かった(笑)。そーだったのかぁ!
ご婦人が上がって、浴槽にはネルひとり。
あたたか側に移って、あーいい感じ。冬のぬるめは、ちょっと寒い(笑)
思い切り窓を開け放てば、南アルプスの尾根の向こうから流れ込んでくる硬い山の風。
ゆるゆるとまとわりついてくる薄緑の湯。
ふぅー、気持ちイイなぁぁ。。ありがたいなぁぁ。

こんな山の奥で、こんな小さな湯船だから、このお湯が保てるんだって改めて実感。
もしネルが超大金持ちでヘリを持ってたら、週一位で静岡ヘリポートからひょこって
5分で飛んできちゃうのになぁ。くぅ~。。
午後2時。
そろそろ戻らないと。
網に入った生のむかご300円をおみやげに購入。

帰る前に「ここから5分もいかないくらいだよ」と湯船で教えてもらった、新・白樺荘の
建設地を見に更に山の奥へ。
ご婦人によるとここは昔短期間だけ中部電力が経営していた湯治場があった場所で、
元々湯の沸いているいい場所らしい。

広い敷地には白樺のキレイな木が数本。
向こうには南アルプスの山々が幾重にも重なって水墨画のように見える。
新しい施設は入浴料があるけど、露天風呂や個室休憩室もできるらしい。
泉質、どうなるのかな。
今と変わらず、もっと良くなってたらいいなぁ。
建て替え前に、がんばってもう一回行ってみよっかな。
<今日のお会計>
1850円・2人/入浴料無料
カツ丼セット1100円、むかご200円、味噌田楽300円
ノンアルコールビール250円
<店を出て>
ネル:★★★★☆/温泉ってこういうものなんだろうな
お湯に浸かっているとほっとするし、安心できる。少しぬるめの温度
とかほど良い香りや泉質も、ずっと浸かっていたくなる理由だと思う。
もう少し近ければなぁ。でも遠いからこんなに行ってみたくなるのかな。
A氏:★★★★☆/大変だけど、来る価値はある
これが葵区だとは。。井川区にするべきだ!
泉質には大満足。食堂も種類がいっぱいあってそこそこおいしかった。
季節が良ければ個室休憩もできたし。道中ツライけどまた来たいな。
井川の山奥のそれはもう奥、南アルプスの尾根の麓にある日帰り温泉。
「温泉って、こんなに素晴らしいんだ!!!」って気付かせてくれた、赤石温泉 白樺荘。
それが平成21年の春、建て替え移転のために旧建物は閉鎖されると聞き、いても
立っても居られず行ってきてしまったのです♪
■赤石温泉 白樺荘 [日帰り温泉施設]
静岡市葵区田代1005
054-260-2021
10:00~16:00、火曜・年末年始休、入浴無料
で、とにかくイヤになるほど遠いのです(笑)。
静岡駅を基点に曲がりくねった山道をうねうね上へ上へ、その距離約77キロ。
およそ片道3時間。つまり日帰り温泉旅行にもかかわらず旅程の大半、つまり6時間は
車内に閉じこもりっきり!!
ヒー!これって実際やってみると、かなり辛い…。
行きはまだいいものの、小さなお子さんや温泉あまり興味のない人と一緒だと
帰りは険悪なムードになりかねない?ほどの苦しい行程。
ドライバーがひとりしかいないと、その負担も大変なものに。
今回A氏にその辺たっぷり十分説明して、前日までに白樺荘&土木事務所に
道路規制や通行止、迂回路をよくよく確認しての、朝7時出発。
市内からの行程はざっくり
>静岡市街→牛妻→井川・梅ガ島方面→富士見峠→井川ダム→畑薙ダム手前で到着!
といった感じ。
数々の集落、小川にかかる橋、中部電力の井川ダム構内、ごろごろと落石のある狭い
山道を通りぬけ、たどり着いたのは10時5分前!
ヤッタ、3時間かかったけど、着いたヨ・・・。。。
白樺荘をはじめて訪れたのは、もう7~8年前。
温泉と名のつくものにアレコレ行ってはみたものの、静岡の湯といえば無色・無臭・無味
のサラリとしたものばかり。どうも泉質というものにピンときてなくて。
それがこの白樺荘の湯に浸かって、ガガガーン!!・・・これって。。。
今までに感じたことのない、大きな衝撃が。
うっすらほのかに、優しくふんわり満ちた硫黄の香り。
とろりとした化粧水のように、まろやかに肌に絡みつく湯。
ほんのり緑だったり、天候によって無色から白濁や黄緑にも変化する水色。
うわーーー、ナンダコレ。こんなの、初めてだ。。。
温泉の特徴?力?ってこんなにハッキリ分かるものだったんだ。。
なんの飾り気もない内湯のタイルの浴槽は、40度を下回るぬるめの湯。
のぼせたりガマンする必要もなく、いつまでも、心行くまで浸かっていられる。
大きく天井まで開く窓を開ければ南アルプスの山の空気と香りが流れ込み、
白樺の梢が木陰を作る。
・・・露天風呂であるとか、眺めがいいとか、檜の浴槽とか。
そういうお気に入りがなくたって、あーやっぱり温泉って素晴らしいんだ、
温泉に効能があるって、目に見えなくたって本気で信じられる気がする・・・
心からそう思えた、記念すべき温泉なのです。
★ ★ ★ ★ ★ ★
久しぶりの訪問にも関わらず、様子は以前と全く変わらず。
この施設、もう50年以上前に完成した井川ダムを建設していた中部電力関係者の
皆さんの寮として使われていた建物を利用したもの。
無料施設なので受付は入口にあるノートに住所と人数を書くだけ。
ガラスの引き戸をくぐれば大きなゲタ箱、長い廊下、水飲み場に共同トイレ。
どこを見ても昔の小学校みたいな懐かしさが漂っている。
これまた無料の2階個室を借りようとしたら「暖房が入ってないから寒いですよ」って。
そうだそうだ、以前来たのはもっと気候のいい頃だったんだ。。
個室は諦めスチームの入った大広間に荷物を置いて、さっそく浴場へ。
浴場は男女別の内湯が各1つづつ。10人ほどが定員の浴槽は中が2つに区切られ、
あたたか&ぬるめ と分かれている。
写真は男湯。
女湯はあたたかが39℃、ぬるめは37℃くらい。
すでに先客、5名の60代位の奥様たち。あたたか、に浸かっておしゃべりも絶好調♪
全員近くの集落の方らしく、○○集落には街からお嫁さんが○人来て、幼稚園の子ども
が○人いるよ~なんて話題で盛り上がってる。
ネルはぬるめ、に浸かる。
ひさしぶりのこのお湯、やっぱりすごい。このトロトロ、トゥルトゥル感。。
くず湯を思い出すような密度のある液体に、ふわっと押し上げられるような感覚。
入ってるだけで身体が軽く感じられてしまうほど。
<源泉>
泉質 /単純硫黄泉(低張性アルカリ性温泉)
源泉温度/38.2℃
湧出量 /毎分329L(掘削自噴)
PH値 /9.3
※単純硫黄泉_1L中に硫黄を2mg以上含み、硫化水素を含まない(分析書にHS-12.7とあった
のは??)。メラニン&老廃物排出など、デトックス効果が期待される
※低張性_人間の細胞液より浸透圧が低く、入浴後疲れを感じにくい
※pH値_酸性orアルカリ性を示し、白樺荘の「9.3」は高いアルカリ性。
一般に古い角質やくすみをとる「美肌湯」の基準はpH7.5以上。
<浴槽の状況>
かけ流し_加水・循環ろ過・入浴剤・消毒/ナシ 、加温/アリ
対岸にある市所有の源泉に市の施設だから、「自家源泉」ってことでいいのかな♪
浴槽は100%温泉の湯が満ちた「完全かけ流し」。
これに長湯OKの「低張性」と「高PH&硫黄泉」の合わせ技がじわじわと効いてくる。
引湯してくる間に源泉温度はどうしても下がってしまうので、加温はアリで。
あとはぷりぷり、生まれたての超良質な湯がざぶざぶ&なみなみと溢れて。
こういった様々な要素がこの居心地のいい泉質を保ってくれている。
なかでも注目したいのは、この湯が自然湧出している「自噴泉」であること。
その昔は自噴していた名湯でも時代と共に徐々に湧出量が減り、ポンプなど人工
的な動力でくみ上げた湯を使うのが一般的。
大きな浴槽をいくつも同時に、24時間常に満たすには、どうしても機械で一定量
を汲み上げ続けるしかない、というのが多くみられる事情なよう。
自噴かどうかは浴室に掲示されてる温泉分析書でもほとんど目立たず、雑誌等でも
あまり注目されない。それに人工的に汲み上げた湯と自噴した湯の効能がどれだけ
違うのかは、各々の使用状況等にもよるので一概には比べられないし。
ただこれぞ!!と感じた泉質の湯の共通点を探っていくと、やはり「自噴泉」に辿り
着いてしまう。よろしければ温泉めぐりのご参考に、どうぞ♪♪♪
・・・ぬるめ、に浸かって5分ほど。だんだん身体が冷えてきた。。
でもあたたかスペースは相変わらず満員御礼。どうしようか迷ってたら
「ホラ、おネエさん、冷えちゃうからこっちおいで!」
わー待ってましたヨ、そのお言葉♪
浴槽のあたたかスペースに移動したのはネルも含めて3名の総勢8名、
全員ぎゅうぎゅうで浴槽の壁に張り付き、体育座りで車座になって。
まったく知らない人と面と向かってハダカで車座って、すごい状況かも(笑)。
ローカルな話題が目の前でびゅんびゅん繰り広げられてく。
やっと身体があったまってきて、ほっとひと息。すると第二陣のオバ様たち3名が
ガラガラと浴室に。一陣のオバ様たち5名、全く動く気配ナシ(笑)。
こりゃネルが場所ゆずらないとね♪
時間は11時。
ちょっと早いけどA氏と合流して食堂へ。
聞き覚えのあるテレサ・テンのCDがガンガン流れる食堂。
常連らしい先客のオジサマが2人。キープしてある焼酎を片手に、何かつまんでる。
あーそうそうこの食堂、こういう地元の人の憩いの場的雰囲気だったよね。。
ずらりと並んだ木札のメニューは意外や種類豊富。
そば、うどん、ラーメン、カレーとセットメニューが揃って値段も高すぎないし、
リーズナブルなおつまみもけっこうある。
運転でお腹のすいたA氏は「カツ丼セット」、ネルは「むかご」と「味噌田楽」。
テーブルにはお茶の入った大きな急須と湯のみ、熱湯の入ったジャーポット。
ホント学校のお茶の時間みたい。
自分でプラスチックの湯飲みにお茶を注いで、そのおいしさにびっくり!!
渋さのなかにもまろやかさが出てて、ウマー!
茶葉も良さそうだけど、やっぱり水の違いかなぁ。。

山芋の実の「むかご」。茹でてバター炒めにしてある。
ほくほくプチプチ、おいもっぽくて野趣もあって、山に来た~って実感♪
「味噌田楽」はこんにゃくがふるふる。
灰汁のヤなニオイも味もまったくしない、この涼しさ。たぶん手作りこんにゃくかな~。
スプーンで一口大にすくって、あーオイシイ、やーイイナ♪
A氏のカツ丼&そばもなかなかのボリューム。
カツ丼はちゃんと手づくりの味。こんな山の中でコレぐらい出してくれれば、
そりゃもう満足できるっていうもの。
食後は裏山を散策。
以前来た時に使用していた引湯用のポンプは止まっていて、代わりに新しく設置
されたぴかぴかの大型ポンプが動いていた。
以前のポンプでは引いても湯船で使いきれない湯がホースからざぶざぶあふれて
裏の小川に注ぎ込んでたのにびっくりしたけど、今はそんな様子もみえない。
使う分だけ上手に引けるよう、進化したのだろうか。
★ ★ ★ ★ ★ ★
休憩後は浴槽(あたたか)目指して再度チャレンジ!
今度はあたたかにご婦人がひとりだけ。
でも一緒に入るのはどこか気が引けて、やっぱりぬるめスペースに入ってしまう。
すぐに話しかけてきてくれたご婦人、ここのすぐ下の集落の人なのだそう。
切り傷を治したとか漆のかぶれを治したとか、泉質自慢をたっぷり教えてくれた。
こういう話って調べて分かるものじゃないし、聞いてるだけですごくオモシロイ。
「こうやってね、話してないと一人でヒマになっちゃうでしょ。
できるだけ長ーく浸かってたいから、すぐ誰かに話しかけちゃうの。ウフフ♪」
そーかそ-かそーか、ご婦人の告白にガッテン!
こういう大衆浴場に一人で入っていると、地元らしい方から話しかけられるのが常。
親切っていうのとはちょっと違う気もするし、いつもナンでかなぁ?と思ってて。
あぁそういうことだったのね、って初めて理由が分かった(笑)。そーだったのかぁ!
ご婦人が上がって、浴槽にはネルひとり。
あたたか側に移って、あーいい感じ。冬のぬるめは、ちょっと寒い(笑)
思い切り窓を開け放てば、南アルプスの尾根の向こうから流れ込んでくる硬い山の風。
ゆるゆるとまとわりついてくる薄緑の湯。
ふぅー、気持ちイイなぁぁ。。ありがたいなぁぁ。
こんな山の奥で、こんな小さな湯船だから、このお湯が保てるんだって改めて実感。
もしネルが超大金持ちでヘリを持ってたら、週一位で静岡ヘリポートからひょこって
5分で飛んできちゃうのになぁ。くぅ~。。
午後2時。
そろそろ戻らないと。
網に入った生のむかご300円をおみやげに購入。
帰る前に「ここから5分もいかないくらいだよ」と湯船で教えてもらった、新・白樺荘の
建設地を見に更に山の奥へ。
ご婦人によるとここは昔短期間だけ中部電力が経営していた湯治場があった場所で、
元々湯の沸いているいい場所らしい。
広い敷地には白樺のキレイな木が数本。
向こうには南アルプスの山々が幾重にも重なって水墨画のように見える。
新しい施設は入浴料があるけど、露天風呂や個室休憩室もできるらしい。
泉質、どうなるのかな。
今と変わらず、もっと良くなってたらいいなぁ。
建て替え前に、がんばってもう一回行ってみよっかな。
<今日のお会計>
1850円・2人/入浴料無料
カツ丼セット1100円、むかご200円、味噌田楽300円
ノンアルコールビール250円
<店を出て>
ネル:★★★★☆/温泉ってこういうものなんだろうな
お湯に浸かっているとほっとするし、安心できる。少しぬるめの温度
とかほど良い香りや泉質も、ずっと浸かっていたくなる理由だと思う。
もう少し近ければなぁ。でも遠いからこんなに行ってみたくなるのかな。
A氏:★★★★☆/大変だけど、来る価値はある
これが葵区だとは。。井川区にするべきだ!
泉質には大満足。食堂も種類がいっぱいあってそこそこおいしかった。
季節が良ければ個室休憩もできたし。道中ツライけどまた来たいな。
2008年11月23日
060 D&DEPARTMENT PROJECT [静岡]
11月15日、静岡駅南にオープンしたばかりのセレクトショップ&ダイニング。
こちらも富士宮のヴァルナと同じく、首都圏発プロジェクトの一環として誕生したお店。
といってもヴァルナは行政や団体が主導で創った“食”がメインのレストランなのに対して、
D&DEPARTMENTはナガオカケンメイさんという個人のデザイナー&プロデューサーが
展開、“デザイン”をキーに据えたショップ&飲食の複合店舗だという点で大きな違いが。
ただ東京の視点&エッセンスを地方に持ち込むことで
「地域の活性化に役立てたい」という理念は、どちらの店にも共通していそう。
ナガオカさんは他にも
・ショッピングバッグをリユースする活動
・無印良品の買取り、再販売
・廃材と廃材の組み合わせから、新しく作らないで創る家具
・Gマーク受賞商品の中から買取り、再販売できる真のグッドデザインを考える
などで活動中。
詳しくはHPで♪
→http://www.d-department.jp
→http://web.d-department.jp/project/

■D&DEPARTMENT PROJECT SHIZUOKA [セレクトショップ&ダイニング]
静岡市駿河区高松1-24-10
054-238-6678
静岡駅から南に海に向かって進んで、東名の高架下をくぐったら静大方面へ。
住宅地と一面田畑の真ん中を分ける道路の真ん前に、真白い四角い建物が。
大きく床下までガラス張りになった壁の一部が小さなドアで、店はちょうど半分づつ
ショップとダイニングにわかれている。
ショップも気になるけどまずはランチを食べようとダイニング側のドアから店内へ。

高い天井は空調ダクトや照明レール、鉄骨の柱や2階の床材がそのまま見える造り。
その分塗装は良く考えられていてクリームや白、アルミのシルバーが上手に
コーディネートされたシンプルでナチュラルな雰囲気。
壁面に沿って設置された完全オープンキッチンは横いっぱいに長く、ショーケースも。

フロアは高低差がつけられ、奥の席からもは外の景色が眺めやすいようになっている。
イスはカリモク60の黒いソファをゆったりめに配置。
この日は天気が良くて、座った席からは田畑と静大、遠くに富士山が姿を見せてくれる。
夕方4時までオーダーOKなランチはパスタ、カレー、オムライス、ハンバーグなど
身近なメニューばかり。すべてドリンクがつき、ごはんものにはサラダもつく。

A氏は「D&ドライカレー」、

ネルは「自家製ハンバーグ赤ワインソース」をオーダー。
スタッフさんのオーダー取りは膝をついた姿勢で。ちょっとびっくり。
ボリュームは女性向けだけど、味はなかなかしっかり。
ハンバーグの赤ワインソースは深みのある本格的な味わいでおいしかった。
ホットコーヒーは「お替りいかがですか」と注ぎに来てくれる。ランチでコーヒーのお替り
りもらえるなんて、うれしいなぁ。
アイスコーヒーにしたA氏、なんだかうらやましそうに見てるし(笑)

コーヒーを読みながらフロアに置いてあるデザイン専門誌を熟読。
特集はナガオカケンメイさん。
今自分のいる空間がどんな思いや背景を元に誕生したのか、よくわかって面白い。
ナルホド、そうか~、うわっスゴイなこの人…などなどひとり嘆息しながら誌面に夢中。
一方かな~り手持ち無沙汰でヒマそうなA氏。ゴメンゴメン、すぐ終わるからさ…

お会計は伝票代りのフィギュア“ユタカ君”を持ってレジへ。
どのテーブルも会計は紙の伝票じゃなくて、フィギュアがその役目を果たしているらしい。
このユタカ君の説明をするときのスタッフさん、恥ずかしそうだった~(笑)
★ ★ ★ ★ ★ ★
食後はショップを探検♪
ショップ商品のセレクト基準は「ロングライフデザイン」。

1Fフロアは生活雑貨やキッチンツール、ステーショナリー等が主で、中には病院仕様の
医療用品やプロユースの業務用品も。
静岡発では木製のお茶箱や井川メンパ、お茶羊羹にタミヤTシャツもあったなぁ。
ネルが気に入ったのは、アイスクリームの業務用紙カップ。
1L、2L用とあって、あの円筒形で上にむかって徐々に広がる独特なカタチがかわいい!
自分で焼いたクッキーやシフォンケーキを入れてプレゼントしたら喜ばれそう♪
A氏の目に留まったのはアシダ音響のヘッドフォン。
「なつかし~。。これ意外と音良いんだよね」
まじまじと商品を眺めてるネルに話しかけてくれたスタッフさん。
ずっとニコニコしながら熱心に話をしてくれて、とっても感じのいい人だった。
並んだ商品を見ていて思ったのは、デザインって単独の概念では成立できなくて、最終的
にはモノに落とし込まれないと使えないから余計難しいのだなっ、て漠然とした感想で。
スタッフさんと商品の話をしていても、話題は自然とデザインからそのモノの性能とか
使い勝手の良さ、心地よさに移っていく。
ラインナップされてる商品の中には、実際に使ったことがあったり店頭で試してみて、
正直気になる点のあった商品がいくつか。
(もちろんあくまでネル個人の体格や使い勝手、使うシチュエーションにおいてデス)
デザインは40年前のロングライフデザインのままでOKでも、そのスペック全ても40年前
のままだと現代人の体格やライフスタイルの反映、新素材や進化した技術の生み出す使
い勝手や性能の点で、モノ全体の価値として現在も尚優秀だとは言い切れない気もして。
こういうとこに置いてあると、モノとして超オススメなんだ、とカン違いしてしまうネル。
あっ、でもこのショップの言いたいことは、そういう小さいことではないんだろうな。

2Fはカリモク60やマルニ60など、60年代にデザインされたソファやテーブルなど家具の復刻版中心のラインナップ。静岡でこの辺の家具を買う人って、どんな人なんだろ。
60年代生まれで懐かしさや共感を感じる男性や、これを新鮮に受け止める20~30代の
流行に敏感な人かな。
うーーーん、色々考えながら、悶々と自分の中で違和感。
モノのロングライフとデザインのソレがごっちゃになってて、うまく整理がつかない状態。
これってネルにデザインを取り巻く色んなことが分かってないから、なんだろう。
でもこうやって店に実際足を運んで、モノを見て考えて、スタッフさんと話してまた考えて。
この一連の行動が、結構充実した気分で楽しかった♪
BRUTUS11/1号掲載の静岡店についてのインタビューでは
「D&DEPARTMENTを、作り手と売り手、消費者が積極的に考え、交流する場にしたいんです。そうすれば地元デザインがもっと面白くなりますよ」
そうかそうか、ネルって狙い通りのお客さんになってたのね~(笑)
★ ★ ★ ★ ★ ★
レジのバックヤードには回収されたショッピングバックが積み重ねられている。
これはお客様が家庭で不要になった買い物袋を店が回収、“D&DEPARTMENT”の
ロゴが入ったテープを張り付けることで、D&DEPARTMENTの新たなショッピングバック
として再活用する「デザインリサイクル」活動の一環だそう。

これって、すごくステキな考え方♪
資源とデザインの再利用になってるし、エコにそれほど興味がなくてもカンタンに協力
できて、その結果がどう役立ってるのか目で見てすぐ理解できるのもウレシイ。
A氏に次回持って行こうよ、って説明したら「家の中を整理できてちょうどいいじゃん」
って実利的なお答え(笑)。うん、でも超~面倒くさがりのA氏でさえすぐ分かって賛成
してくれる取り組みなんだからやっぱり改めて素晴らしいと思う。
次回お茶しに行くときは、ショッピングバッグの用意忘れないようにしないとね♪
<今日のお会計>
2000円・2名/ランチ_D&ドライカレー950円
ランチ_自家製ハンバーグ赤ワインソース1050円
<店を出て>
ネル:★★★☆☆/郊外にあるシンプルで気持ちのいいカフェ&ショップ
ランチが16時までOKなのがうれしい。朝寝坊した休日に先にのんびり買い物を済
ませてからランチ、って使い方が理想的かな☆ショップは男性が喜びそうなセレクト。
デザインとかインテリア、エコに興味ある2人ならデート場所にも良さそう。
A氏:★★★☆☆/駅南で仕事の合間に寄れそう
駐車場広いし、テーブルの間隔も広いし。落ち着いてランチやお茶に使えそう。
ドライカレーのルーはちょっと甘めがおいしかった。グラスワインが選べるのも
いいなあ。でもいつも運転はオレだし…飲める日来るといいけどなぁ(笑)
こちらも富士宮のヴァルナと同じく、首都圏発プロジェクトの一環として誕生したお店。
といってもヴァルナは行政や団体が主導で創った“食”がメインのレストランなのに対して、
D&DEPARTMENTはナガオカケンメイさんという個人のデザイナー&プロデューサーが
展開、“デザイン”をキーに据えたショップ&飲食の複合店舗だという点で大きな違いが。
ただ東京の視点&エッセンスを地方に持ち込むことで
「地域の活性化に役立てたい」という理念は、どちらの店にも共通していそう。
ナガオカさんは他にも
・ショッピングバッグをリユースする活動
・無印良品の買取り、再販売
・廃材と廃材の組み合わせから、新しく作らないで創る家具
・Gマーク受賞商品の中から買取り、再販売できる真のグッドデザインを考える
などで活動中。
詳しくはHPで♪
→http://www.d-department.jp
→http://web.d-department.jp/project/

■D&DEPARTMENT PROJECT SHIZUOKA [セレクトショップ&ダイニング]
静岡市駿河区高松1-24-10
054-238-6678
静岡駅から南に海に向かって進んで、東名の高架下をくぐったら静大方面へ。
住宅地と一面田畑の真ん中を分ける道路の真ん前に、真白い四角い建物が。
大きく床下までガラス張りになった壁の一部が小さなドアで、店はちょうど半分づつ
ショップとダイニングにわかれている。
ショップも気になるけどまずはランチを食べようとダイニング側のドアから店内へ。

高い天井は空調ダクトや照明レール、鉄骨の柱や2階の床材がそのまま見える造り。
その分塗装は良く考えられていてクリームや白、アルミのシルバーが上手に
コーディネートされたシンプルでナチュラルな雰囲気。
壁面に沿って設置された完全オープンキッチンは横いっぱいに長く、ショーケースも。

フロアは高低差がつけられ、奥の席からもは外の景色が眺めやすいようになっている。
イスはカリモク60の黒いソファをゆったりめに配置。
この日は天気が良くて、座った席からは田畑と静大、遠くに富士山が姿を見せてくれる。
夕方4時までオーダーOKなランチはパスタ、カレー、オムライス、ハンバーグなど
身近なメニューばかり。すべてドリンクがつき、ごはんものにはサラダもつく。
A氏は「D&ドライカレー」、

ネルは「自家製ハンバーグ赤ワインソース」をオーダー。
スタッフさんのオーダー取りは膝をついた姿勢で。ちょっとびっくり。
ボリュームは女性向けだけど、味はなかなかしっかり。
ハンバーグの赤ワインソースは深みのある本格的な味わいでおいしかった。
ホットコーヒーは「お替りいかがですか」と注ぎに来てくれる。ランチでコーヒーのお替り
りもらえるなんて、うれしいなぁ。
アイスコーヒーにしたA氏、なんだかうらやましそうに見てるし(笑)

コーヒーを読みながらフロアに置いてあるデザイン専門誌を熟読。
特集はナガオカケンメイさん。
今自分のいる空間がどんな思いや背景を元に誕生したのか、よくわかって面白い。
ナルホド、そうか~、うわっスゴイなこの人…などなどひとり嘆息しながら誌面に夢中。
一方かな~り手持ち無沙汰でヒマそうなA氏。ゴメンゴメン、すぐ終わるからさ…

お会計は伝票代りのフィギュア“ユタカ君”を持ってレジへ。
どのテーブルも会計は紙の伝票じゃなくて、フィギュアがその役目を果たしているらしい。
このユタカ君の説明をするときのスタッフさん、恥ずかしそうだった~(笑)
★ ★ ★ ★ ★ ★
食後はショップを探検♪
ショップ商品のセレクト基準は「ロングライフデザイン」。

1Fフロアは生活雑貨やキッチンツール、ステーショナリー等が主で、中には病院仕様の
医療用品やプロユースの業務用品も。
静岡発では木製のお茶箱や井川メンパ、お茶羊羹にタミヤTシャツもあったなぁ。
ネルが気に入ったのは、アイスクリームの業務用紙カップ。
1L、2L用とあって、あの円筒形で上にむかって徐々に広がる独特なカタチがかわいい!
自分で焼いたクッキーやシフォンケーキを入れてプレゼントしたら喜ばれそう♪
A氏の目に留まったのはアシダ音響のヘッドフォン。
「なつかし~。。これ意外と音良いんだよね」
まじまじと商品を眺めてるネルに話しかけてくれたスタッフさん。
ずっとニコニコしながら熱心に話をしてくれて、とっても感じのいい人だった。
並んだ商品を見ていて思ったのは、デザインって単独の概念では成立できなくて、最終的
にはモノに落とし込まれないと使えないから余計難しいのだなっ、て漠然とした感想で。
スタッフさんと商品の話をしていても、話題は自然とデザインからそのモノの性能とか
使い勝手の良さ、心地よさに移っていく。
ラインナップされてる商品の中には、実際に使ったことがあったり店頭で試してみて、
正直気になる点のあった商品がいくつか。
(もちろんあくまでネル個人の体格や使い勝手、使うシチュエーションにおいてデス)
デザインは40年前のロングライフデザインのままでOKでも、そのスペック全ても40年前
のままだと現代人の体格やライフスタイルの反映、新素材や進化した技術の生み出す使
い勝手や性能の点で、モノ全体の価値として現在も尚優秀だとは言い切れない気もして。
こういうとこに置いてあると、モノとして超オススメなんだ、とカン違いしてしまうネル。
あっ、でもこのショップの言いたいことは、そういう小さいことではないんだろうな。

2Fはカリモク60やマルニ60など、60年代にデザインされたソファやテーブルなど家具の復刻版中心のラインナップ。静岡でこの辺の家具を買う人って、どんな人なんだろ。
60年代生まれで懐かしさや共感を感じる男性や、これを新鮮に受け止める20~30代の
流行に敏感な人かな。
うーーーん、色々考えながら、悶々と自分の中で違和感。
モノのロングライフとデザインのソレがごっちゃになってて、うまく整理がつかない状態。
これってネルにデザインを取り巻く色んなことが分かってないから、なんだろう。
でもこうやって店に実際足を運んで、モノを見て考えて、スタッフさんと話してまた考えて。
この一連の行動が、結構充実した気分で楽しかった♪
BRUTUS11/1号掲載の静岡店についてのインタビューでは
「D&DEPARTMENTを、作り手と売り手、消費者が積極的に考え、交流する場にしたいんです。そうすれば地元デザインがもっと面白くなりますよ」
そうかそうか、ネルって狙い通りのお客さんになってたのね~(笑)
★ ★ ★ ★ ★ ★
レジのバックヤードには回収されたショッピングバックが積み重ねられている。
これはお客様が家庭で不要になった買い物袋を店が回収、“D&DEPARTMENT”の
ロゴが入ったテープを張り付けることで、D&DEPARTMENTの新たなショッピングバック
として再活用する「デザインリサイクル」活動の一環だそう。

これって、すごくステキな考え方♪
資源とデザインの再利用になってるし、エコにそれほど興味がなくてもカンタンに協力
できて、その結果がどう役立ってるのか目で見てすぐ理解できるのもウレシイ。
A氏に次回持って行こうよ、って説明したら「家の中を整理できてちょうどいいじゃん」
って実利的なお答え(笑)。うん、でも超~面倒くさがりのA氏でさえすぐ分かって賛成
してくれる取り組みなんだからやっぱり改めて素晴らしいと思う。
次回お茶しに行くときは、ショッピングバッグの用意忘れないようにしないとね♪
<今日のお会計>
2000円・2名/ランチ_D&ドライカレー950円
ランチ_自家製ハンバーグ赤ワインソース1050円
<店を出て>
ネル:★★★☆☆/郊外にあるシンプルで気持ちのいいカフェ&ショップ
ランチが16時までOKなのがうれしい。朝寝坊した休日に先にのんびり買い物を済
ませてからランチ、って使い方が理想的かな☆ショップは男性が喜びそうなセレクト。
デザインとかインテリア、エコに興味ある2人ならデート場所にも良さそう。
A氏:★★★☆☆/駅南で仕事の合間に寄れそう
駐車場広いし、テーブルの間隔も広いし。落ち着いてランチやお茶に使えそう。
ドライカレーのルーはちょっと甘めがおいしかった。グラスワインが選べるのも
いいなあ。でもいつも運転はオレだし…飲める日来るといいけどなぁ(笑)
2008年11月18日
059 長屋門レストラン ヴァルナ [富士宮]
9月に富士宮にオープンした、本格イタリアンレストラン。
このレストラン、一般のレストランとはかなり違った背景を持つ、首都圏発のプロジェクト
のもと誕生したレストランで。
市所有の史跡「長屋門」の修復と富士宮市の「食による街づくり」をきっかけに
自治体プラス様々な団体・事業者・出資者、大学などが共同で創り上げた
「地方活性化レストラン」なのだそうです。
くわしくはHPにいろいろとあるので、こちらで
→http://www.food-japan.jp/establishment
→http://www.r-varna.com
HPにはこのレストランの生まれた理念や哲学が細かく書いてあって、どれを読んでも
ナルホドな、その通りだなと。
こういう取り組みが、本当に上手く回りはじめるといいなって。
静岡に限って言えば、こういう店の評判や成功をきっかけに、もっともっと静岡で外食を
楽しむ人が増えればいいなって。
そんなことを考えながら行ってきました♪
■長屋門RESTAURANT VARNA [イタリア料理]
富士宮市大宮町6-22
0544-25-1323
場所は富士宮浅間大社のすぐ横。

どっしりと構えた長屋門。
京都の高名なお寺の門のように大きく張り出した見事な屋根があって
左右には畳の入った居室も構えた豪壮で贅沢な造り。
後ろの白い建物が新しくできたレストランの本棟。

長屋門をくぐった目の前はこじんまりした日本庭園。
水面を小さな魚の群れが泳いでいる、湧水の小川に掛けられた橋を渡って。

レストランは白いモダンな近代建築。ドアやサッシは木であたたかく。
天井の高い明るい店内からは、光の入る四角い坪庭とウッドデッキのある中庭が。
四角く切り取られた中庭の窓からは、日本庭園越しに長屋門も借景に。

L字になったフロアにはシンプルな木のイスのテーブル席が並ぶ。
白が基調の店内は大きな目のタイルの床もきりっと清潔感があって、大きく切り取られた
窓が外の木目と緑をちょうどいいバランスで室内に取り入れている。
テーブルセットはライヨールナイフ、ジノリの最新シリーズ、リーデルのグラス。
すごくすごく、きれい。
東京のちょっと高級なレストランでも、このラインナップって簡単ではないはず。
でもテーブルクロスがないのが不思議。
カフェみたいにお客さんみんなの足もとが見えて、美しくはないだろうな…。
テーブルはガラス張り。パンくず処理のとき、どうするんだろ。
食前酒やソフトドリンクは700~1000円台。地元産果物やハーブ使用のオリジナルも。
ランチは1900円、2800円、4500円の3コース。
4500円のコースにも興味があったけどメニューが固定だったので、3皿ともプリフィクス
で選べる2800円のコースに決定。
「コース料理にあわせたワインをグラスでお出しします」のコピーに惹かれて
運転をしないネルだけ「グラスワインコース2種」もオーダー。
オーダーを取ってくれたソムリエさんに「ワイン何が出ますか?」と尋ねたら
「うーん、白と赤と・・・料理に合わせてお出ししますね」の言葉に期待大!
お願いしますよ~~
実際厨房近くのカートには10本前後の栓の空いたボトルが並び、しきりに
テイスティングをしている姿が見える。好みのが来るといいな…♪
入店から30分後。
やっと、来ましたよ、前菜が。
まだ二組しかいないのにな?二人ともお腹ペコペコじゃなくてよかった。

富士の胸鶏肉の低温調理。

朝霧ヨーグル豚バラ肉の柔らか煮。
うーーーん、おいしい。上品。ちゃんとしてる。

パンは2種。ライ麦ロールとフォカッチャ。このライ麦ロール、おいしい。
はじめから取り分けてあるバター、純度が高いというのかやたらおいしい。
A氏は自立するライヨールのバターナイフがお気に入り♪
ほどよく重みのある持ち手は水牛の角かなんかかな。
ひっきりなしに訪れる、満席のため予約がないと…と帰されてしまうお客さん。
すっごいウキウキ歩いてたのに入れずにしょんぼり帰っていくお客さんを
何組も何組も、見てしまった。
そのうちA氏、入店しようと窓の外を歩いてくるお客様を見ながら
<あのお客様予約してるか当てっこゲ~~ム!>をはじめてしまう始末・・・
トホホ、あんたも相当アホな奴だよ。
あからさまにがっくり落ち込んでた、地元ナンバーの軽で帰っていった若いカップル。
かわいそう。。連られてネルのテンションも…
せめて入口のメニュー看板に「本日満席です」「本日予約のお客様のみです」とか掲示を
出してあげれば、せっかく興味持ってくれたお客様にイヤな思いをさせずに済むのになぁ。。

プリモと一緒に白ワインも。
よかった、好きな香りと味。うすく黄緑がかった色もキレイ♪

地元白菜と生ハムのクリームソースのフェデリーニ。

山芋とバジル、ビオファームまつきさんのバジルのジェノヴェーゼ。自家製パスタで。
これまた、きちんとしてる。ジェノベーゼソース、オリーブオイルがよくていい。
山芋はしっとり、白葱も甘いし。
この日はちょうど止んだかと思えば降りだす雨模様。
中庭デッキにおいた木のテーブルセット。屋根がないからさっきからずっと濡れっぱなし。
きれいにカーブしたイスの座面に水たまりができている。
雨のときはしまってあげたいな…

メインは二人とも地元産、萬幻豚の肩ロースのロースト。
肉はほんのりピンク色でしっとりきめ細やか。
柔らかくて、みずみずしくて、いくらでも食べられそう。

このライヨール肉用ナイフのきっさきとカーブ!
うーん、カッコイイ。。

メインと一緒に登場した赤ワイン。
ぷっくりふくらんだリーデルグラスも素敵。
「樽香も落ち着いてきて、いい感じなはずですよ」と バローロ、パオロ(何トカ)1999年。
これってけっこう高いワイン…、だよね??
そうか、こんなのもグラスで出してくれるんだぁぁぁ♪
味は、良かった、好きなカンジ♪香りも、確かに樽っぽいけどいいなぁ。
もっと重くてもいけそうだけど、この上品な豚肩ローストはこれぐらいがベストなのかも。
料理に合ったワインのグラスでの提供って、そう簡単にできることじゃないって
ワインに疎いネルでもなんとなく分かる。
こういう底力がこのレストランの良さなんだと思う。
ひとりで好みのボトルを飲みきるなんて全くの無理だから、こういうサービスってホント
楽しいしウレシイ。量が飲める人だって、それこそ色々楽しめていいだろうな~
ソムリエさん以外は地元の若いバイトさんばかりのようだけど、
夜はまた違う雰囲気なんだろか。
緊張はなさそうなのに「おいしいですね」「これ好きです」と話かけても笑顔がなくて
さびしい。返ってくるのは「ええ…」みたいな小さな返事ばかり。
言った手前ひとり語りになっちゃうと恥ずかしいから、お願い何か返して~(笑)!!
でもそうだよね、オープンしてまだ2か月なんだから。当然か。
そういえば夜に予約の電話かけた時も「○日は空いてますか?」って聞いたら間髪おかず
「満席ですっ!!………(無言)」と予想外にスマートじゃない対応に面食らったし、
入店するなり笑顔も挨拶もナシに「お名前はっ!!」って聞かれて検問みたい…って(笑)。

口直しの赤ワインのソルべ。
もうまんべんなく赤ワインの香りと味なのに、確かに爽やかで口どけ鮮やかでおいしい。
お替りほしいくらい。この辺の完成度&コーディネートが、やっぱりスゴイと思ってしまう。
デザートはプリフィクスのケーキとアイスクリームを盛り合わせで。


ネルのは大きくてキレイなプレートに旬の柿と一緒に盛り付けて。
あれっ、このモンブラン。。栗の味が全くしないナ…??
コーヒーセットはジノリのベッキオホワイト?で統一。
コーヒーはしっかりしたデザートの甘さとちょうどいい深み。
はぁぁ、いっぱい食べたぁ。
適度にボリュームがあって、どの皿もおいしくて、キレイで、破綻なく完成度高くて。
それにワインも魅力的な価格でおいしくて。
たぶん東京で同じものを食べることを考えたら、お得感は高いのだと思う。
ただネルみたいな地元民は洗練されて東京っぽくて嬉しいのだけど、首都圏の
食べ慣れた人には地元素材プラス、調理法とか見た目とか器遣いとか…
せっかく遠出してきた甲斐というか、
東京ではお金を積んでも味わえない納得感=旅先で出会う食の喜び=富士宮らしさ
がもっとダイレクトに伝わる皿があってもいいのかな、と。
できれば今後、季節を問わないメインになる名物料理ができたら。
あとはスタッフのサービスと笑顔が追いつけば♪
対話を大切に、周囲で起っていることにきちんと気づいて必要な対応をしてほしい。
色んなモノを背負って毎日大変だと思うけど、自分たちの手でこの壮大なミッションを
成功させるんだ、って気概があれば絶対ファンは増えると思う。
現場スタッフの店への愛情&情熱と当事者意識があれば、
結局箱モノ行政なんだよね・・・なんて懸念はいくらでも覆せるはず。
時間をかけてみんなに愛されるお店になっていってほしいです。

<今日のお会計>
8800円・2名・サ10%/ ランチコース2800円×2
自家製ジンジャーエール800円
グラスワインコース2種1600円
<店を出て>
ネル:★★★☆☆/半年後、一年後に期待
理念が素晴らしいだけにどうしてもハードルが高くなりがちだったけど、
味やコース内容&ボリューム、価格構成、外観&内観&コンセプトもよかった。
首都圏に比べてコスパのいい店じゃなくて、皆がお金握って通う店になってほしい。
A氏:★★☆☆☆/おいしいからがんばれ
店の立派さ、料理の美味しさと不釣り合いな接客がちょうど打ち消しあって今の
ところ値段相応ってカンジかな。他のお客さんも盛り上がってる風に見えなかった。
立派なHPなのに住所とグーグルmapだけで、最寄駅からの所要時間とかの一番
必要なアクセス情報がなかったのはがっかり。人に遠方から来てほしいんだよね?
ターゲットとかマーケットとかじゃなくて、生身のお客さんが来ることを忘れないで。
_
このレストラン、一般のレストランとはかなり違った背景を持つ、首都圏発のプロジェクト
のもと誕生したレストランで。
市所有の史跡「長屋門」の修復と富士宮市の「食による街づくり」をきっかけに
自治体プラス様々な団体・事業者・出資者、大学などが共同で創り上げた
「地方活性化レストラン」なのだそうです。
くわしくはHPにいろいろとあるので、こちらで
→http://www.food-japan.jp/establishment
→http://www.r-varna.com
HPにはこのレストランの生まれた理念や哲学が細かく書いてあって、どれを読んでも
ナルホドな、その通りだなと。
こういう取り組みが、本当に上手く回りはじめるといいなって。
静岡に限って言えば、こういう店の評判や成功をきっかけに、もっともっと静岡で外食を
楽しむ人が増えればいいなって。
そんなことを考えながら行ってきました♪
■長屋門RESTAURANT VARNA [イタリア料理]
富士宮市大宮町6-22
0544-25-1323
場所は富士宮浅間大社のすぐ横。

どっしりと構えた長屋門。
京都の高名なお寺の門のように大きく張り出した見事な屋根があって
左右には畳の入った居室も構えた豪壮で贅沢な造り。
後ろの白い建物が新しくできたレストランの本棟。

長屋門をくぐった目の前はこじんまりした日本庭園。
水面を小さな魚の群れが泳いでいる、湧水の小川に掛けられた橋を渡って。

レストランは白いモダンな近代建築。ドアやサッシは木であたたかく。
天井の高い明るい店内からは、光の入る四角い坪庭とウッドデッキのある中庭が。
四角く切り取られた中庭の窓からは、日本庭園越しに長屋門も借景に。

L字になったフロアにはシンプルな木のイスのテーブル席が並ぶ。
白が基調の店内は大きな目のタイルの床もきりっと清潔感があって、大きく切り取られた
窓が外の木目と緑をちょうどいいバランスで室内に取り入れている。
テーブルセットはライヨールナイフ、ジノリの最新シリーズ、リーデルのグラス。
すごくすごく、きれい。
東京のちょっと高級なレストランでも、このラインナップって簡単ではないはず。
でもテーブルクロスがないのが不思議。
カフェみたいにお客さんみんなの足もとが見えて、美しくはないだろうな…。
テーブルはガラス張り。パンくず処理のとき、どうするんだろ。
食前酒やソフトドリンクは700~1000円台。地元産果物やハーブ使用のオリジナルも。
ランチは1900円、2800円、4500円の3コース。
4500円のコースにも興味があったけどメニューが固定だったので、3皿ともプリフィクス
で選べる2800円のコースに決定。
「コース料理にあわせたワインをグラスでお出しします」のコピーに惹かれて
運転をしないネルだけ「グラスワインコース2種」もオーダー。
オーダーを取ってくれたソムリエさんに「ワイン何が出ますか?」と尋ねたら
「うーん、白と赤と・・・料理に合わせてお出ししますね」の言葉に期待大!
お願いしますよ~~
実際厨房近くのカートには10本前後の栓の空いたボトルが並び、しきりに
テイスティングをしている姿が見える。好みのが来るといいな…♪
入店から30分後。
やっと、来ましたよ、前菜が。
まだ二組しかいないのにな?二人ともお腹ペコペコじゃなくてよかった。

富士の胸鶏肉の低温調理。

朝霧ヨーグル豚バラ肉の柔らか煮。
うーーーん、おいしい。上品。ちゃんとしてる。

パンは2種。ライ麦ロールとフォカッチャ。このライ麦ロール、おいしい。
はじめから取り分けてあるバター、純度が高いというのかやたらおいしい。
A氏は自立するライヨールのバターナイフがお気に入り♪
ほどよく重みのある持ち手は水牛の角かなんかかな。
ひっきりなしに訪れる、満席のため予約がないと…と帰されてしまうお客さん。
すっごいウキウキ歩いてたのに入れずにしょんぼり帰っていくお客さんを
何組も何組も、見てしまった。
そのうちA氏、入店しようと窓の外を歩いてくるお客様を見ながら
<あのお客様予約してるか当てっこゲ~~ム!>をはじめてしまう始末・・・
トホホ、あんたも相当アホな奴だよ。
あからさまにがっくり落ち込んでた、地元ナンバーの軽で帰っていった若いカップル。
かわいそう。。連られてネルのテンションも…
せめて入口のメニュー看板に「本日満席です」「本日予約のお客様のみです」とか掲示を
出してあげれば、せっかく興味持ってくれたお客様にイヤな思いをさせずに済むのになぁ。。

プリモと一緒に白ワインも。
よかった、好きな香りと味。うすく黄緑がかった色もキレイ♪

地元白菜と生ハムのクリームソースのフェデリーニ。

山芋とバジル、ビオファームまつきさんのバジルのジェノヴェーゼ。自家製パスタで。
これまた、きちんとしてる。ジェノベーゼソース、オリーブオイルがよくていい。
山芋はしっとり、白葱も甘いし。
この日はちょうど止んだかと思えば降りだす雨模様。
中庭デッキにおいた木のテーブルセット。屋根がないからさっきからずっと濡れっぱなし。
きれいにカーブしたイスの座面に水たまりができている。
雨のときはしまってあげたいな…

メインは二人とも地元産、萬幻豚の肩ロースのロースト。
肉はほんのりピンク色でしっとりきめ細やか。
柔らかくて、みずみずしくて、いくらでも食べられそう。

このライヨール肉用ナイフのきっさきとカーブ!
うーん、カッコイイ。。

メインと一緒に登場した赤ワイン。
ぷっくりふくらんだリーデルグラスも素敵。
「樽香も落ち着いてきて、いい感じなはずですよ」と バローロ、パオロ(何トカ)1999年。
これってけっこう高いワイン…、だよね??
そうか、こんなのもグラスで出してくれるんだぁぁぁ♪
味は、良かった、好きなカンジ♪香りも、確かに樽っぽいけどいいなぁ。
もっと重くてもいけそうだけど、この上品な豚肩ローストはこれぐらいがベストなのかも。
料理に合ったワインのグラスでの提供って、そう簡単にできることじゃないって
ワインに疎いネルでもなんとなく分かる。
こういう底力がこのレストランの良さなんだと思う。
ひとりで好みのボトルを飲みきるなんて全くの無理だから、こういうサービスってホント
楽しいしウレシイ。量が飲める人だって、それこそ色々楽しめていいだろうな~
ソムリエさん以外は地元の若いバイトさんばかりのようだけど、
夜はまた違う雰囲気なんだろか。
緊張はなさそうなのに「おいしいですね」「これ好きです」と話かけても笑顔がなくて
さびしい。返ってくるのは「ええ…」みたいな小さな返事ばかり。
言った手前ひとり語りになっちゃうと恥ずかしいから、お願い何か返して~(笑)!!
でもそうだよね、オープンしてまだ2か月なんだから。当然か。
そういえば夜に予約の電話かけた時も「○日は空いてますか?」って聞いたら間髪おかず
「満席ですっ!!………(無言)」と予想外にスマートじゃない対応に面食らったし、
入店するなり笑顔も挨拶もナシに「お名前はっ!!」って聞かれて検問みたい…って(笑)。

口直しの赤ワインのソルべ。
もうまんべんなく赤ワインの香りと味なのに、確かに爽やかで口どけ鮮やかでおいしい。
お替りほしいくらい。この辺の完成度&コーディネートが、やっぱりスゴイと思ってしまう。
デザートはプリフィクスのケーキとアイスクリームを盛り合わせで。


ネルのは大きくてキレイなプレートに旬の柿と一緒に盛り付けて。
あれっ、このモンブラン。。栗の味が全くしないナ…??
コーヒーセットはジノリのベッキオホワイト?で統一。
コーヒーはしっかりしたデザートの甘さとちょうどいい深み。
はぁぁ、いっぱい食べたぁ。
適度にボリュームがあって、どの皿もおいしくて、キレイで、破綻なく完成度高くて。
それにワインも魅力的な価格でおいしくて。
たぶん東京で同じものを食べることを考えたら、お得感は高いのだと思う。
ただネルみたいな地元民は洗練されて東京っぽくて嬉しいのだけど、首都圏の
食べ慣れた人には地元素材プラス、調理法とか見た目とか器遣いとか…
せっかく遠出してきた甲斐というか、
東京ではお金を積んでも味わえない納得感=旅先で出会う食の喜び=富士宮らしさ
がもっとダイレクトに伝わる皿があってもいいのかな、と。
できれば今後、季節を問わないメインになる名物料理ができたら。
あとはスタッフのサービスと笑顔が追いつけば♪
対話を大切に、周囲で起っていることにきちんと気づいて必要な対応をしてほしい。
色んなモノを背負って毎日大変だと思うけど、自分たちの手でこの壮大なミッションを
成功させるんだ、って気概があれば絶対ファンは増えると思う。
現場スタッフの店への愛情&情熱と当事者意識があれば、
結局箱モノ行政なんだよね・・・なんて懸念はいくらでも覆せるはず。
時間をかけてみんなに愛されるお店になっていってほしいです。

<今日のお会計>
8800円・2名・サ10%/ ランチコース2800円×2
自家製ジンジャーエール800円
グラスワインコース2種1600円
<店を出て>
ネル:★★★☆☆/半年後、一年後に期待
理念が素晴らしいだけにどうしてもハードルが高くなりがちだったけど、
味やコース内容&ボリューム、価格構成、外観&内観&コンセプトもよかった。
首都圏に比べてコスパのいい店じゃなくて、皆がお金握って通う店になってほしい。
A氏:★★☆☆☆/おいしいからがんばれ
店の立派さ、料理の美味しさと不釣り合いな接客がちょうど打ち消しあって今の
ところ値段相応ってカンジかな。他のお客さんも盛り上がってる風に見えなかった。
立派なHPなのに住所とグーグルmapだけで、最寄駅からの所要時間とかの一番
必要なアクセス情報がなかったのはがっかり。人に遠方から来てほしいんだよね?
ターゲットとかマーケットとかじゃなくて、生身のお客さんが来ることを忘れないで。
_
2008年11月02日
宿01 ハイアットリージェンシー箱根 [箱根・強羅]
一昨年冬に強羅に誕生した、ハイアットグループ日本初の温泉リゾートホテル
「ハイアットリージェンシー箱根 リゾート&スパ」。
去年宿泊したときナルホド、こういうグローバルホテルチェーンていうのは
やっぱりネルが知らなかっただけで、さすがにいいものなんだなぁ
と感心して以来の二度目の宿泊。
昔からこじんまりした温泉旅館が大好きだったネル。
大バコホテルはまるで目に入らず、ましてや外資系なんて全く気が行かなくて。
社会人になって伊豆や箱根でいろいろ泊るうち、だんだん大人になってきて
ここぞ!という時はうんとフンパツして憧れの露天風呂付客室の宿にも
泊れるようになって♪
なのになのに、そんな憧れ露天風呂付客室の宿に泊れているのに、
アレっ?てどこか違和感を持ってしまう、なんとも面倒な自分がいたのです…
かといってネルの旅の一大イベントは、泊る宿で過ごす時間。
泊りたい宿があってこそ、っていうのが今までの旅に出る一番の原動力なのであって。
京都では片泊りの宿ばかり泊って、夜は好きな料理屋さんでの食事が楽しみなネル。
そんな京都旅を繰り返してるうち自分の好みが変わって、温泉宿でもかけ流しの湯が
なくて泊食分離もできない、けど高額な今ドキ・リノベーション系温泉旅館が
いつのまにやら重荷になっていたようなのです。
そこに登場したのが、ハイアット!
う~ん、グッドタイミング♪
■ハイアットリージェンシー箱根 リゾート&スパ [リゾートホテル]
0460-82-2000
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320

ハイアットで特に気に入っているのが、「リビングルーム」と名付けられたラウンジでの
フリーサービス。
宿泊者は夕方はシャンパン・ワイン・ビール・ソフトドリンク等を、朝はコーヒーやジュース
を自由に楽しめるサービスなのです。
それにウレシイのが、ホテルにも関わらずラウンジやダイニングのパブリックな場でも
浴衣&丹前&デザイナーズ檜ゲタ(静岡のみずとり製?)の純旅館スタイルOKなこと。
つまりチェックイン後温泉に入ったあと、再度服を着たりフルメイクの必要なく(←重要!)
思いっきりリラックスした格好でホテルの中を歩き回れるのです!
プハー、これがウレシイ。。。女性ならこのリラックス具合、思い当たると思うのですよ♪
夕食までの時間は部屋に籠るより庭や館内を散策したり、ラウンジで読書しながらぼーっ
と…がしたいネル。
ラウンジにあるフリーサービスと浴衣OK、この2つが揃っていたからこそすっぽりとツボに
はまってしまったのでしょう(笑)。

ラウンジの高い吹き抜けの天井からは大きな銅製の煙突が下がり
暖炉を中心に紬地のソファを配置。
片隅には本物の薪がうず高く積まれ、壁一面のガラス窓の向こうは木々のパティオが。

夕方4時からはじまるフリーサービスに宿泊者が思い思いに集ってきて、
楽しそうに談笑する姿があちこちで見かけられます。
宿泊者は首都圏のオシャレなお客様が中心な様子。この辺も静岡人のネルにとっては
軽いドキドキ感と日常と離れた場所に来たんだなぁ、の旅人感があっていいのです☆
ま~このラウンジで過ごす時間が極楽、極楽~♪♪
ハイアットゆえ欧米系の外国人客も相当数いて、金髪碧い目の子どもが浴衣のすそを
ズルズルにしながら一生懸命に着てる姿が、なんだかものすごく微笑ましい♪
当然英語ペラペラのスタッフも多いらしく、ホテルマンの見本のような細面のスマートな
黒服スタッフが外国人客に丁寧になにやら英語で(恐らく)説明している姿がちらほら。
英語が全くノォーー!!なネル、スタッフのそつのない振る舞いにひたすら感心、感心…

前回の訪問は夏前だったので、暖炉の火はナシ。
しかし今回はオンシーズン突入!ということで目の前にはパチパチと音を立て、
炭の香りとともに白いかすかな煙が立ち昇り、赤くゆらめく炎の暖炉が。

A氏はビール、ネルはシャンパンで、まずは乾杯!

おつまみにスペイン産生ハム・ハモンセラーノをオーダー。
その都度立派な蹄付枝肉からスライスして目の前で盛り付けてくれる。
「色の濃い部分はしっかりスモークされていて、薄い部分は生ハムみたいで。
両方味わいが違って楽しめますよ」
とサーブする作務衣を着た女性スタッフのこんな細やかなひと言も添えられて。
つまんでみてウン、その通り~
脂身もフルーティで、濃い部分も薄い部分もしっかり両方ともオイシイ!
もちろんネルのお替りは赤ワインで。温かい香りでイケル。
A氏の食べる速さを牽制しつつ、皿半分をマイ生ハム領土としてしっかり確保~♪
ハム・ソーセージ系大好きなA氏、「ホテルのラウンジでこの値段なら、いいよね~」
とついつい生ハムのコスパについてまで熱く語り合ってしまう、庶民なネル(笑)

夕暮れ時、紫から漆黒の闇につつまれたパティオを見ながら3杯目のお替り。
ラウンジの明かりもほど良く落とされ、テーブルにはキャンドルの灯りがプラス。
周囲のお客様も静かに飲みながら、笑顔がこぼれる。
だからここに居るのが、一層また楽しい。

ソファで揺れる火を見つめているだけでも、なんだか豊かな気分になってくる。
そこで盛り上げてくれるシャンパンもワインも、フリーだからって適当なものじゃない。
だからシアワセ気分から冷めることなく、くつろげるのだと思う。
夕食は外で取ることにしていたので、しぶしぶ部屋に引き上げて。
着替えて彫刻の森駅近くの中華屋さんで食事。おいしかった♪
露天風呂がない代わりにものすごく広い大浴場で、大涌谷の湯にのんびりつかって。
客室は一番スタンダードなタイプでも十分に広い。
読書にぴったりのサンテラスは、開閉できる大きな窓から箱根の緑が見渡せる。

2つのベッドをくっつけてひとつに並べたハリウッドツインのベッドはシモンズ製。
ここのベッドは硬さがちょうどいいカンジ。熱海のミクラス以来の心地よさ。
今日最後のイベントは、持参したDVD「インディ・ジョーンズⅠ」の鑑賞会♪
なんとネル、この超話題作をはじめて見るのです…。
今も昔も、まるっきり外国映画を見てこなかった。でも見てみたら、意外と楽しめた!
DVDをチョイスしたA氏、ネルの予想外な反応にうれしそう。
「Ⅱもあるよ♪」にネルびっくり。
この映画3部作になってるそうで、全部持ってきてたみたい。
ではせっかくですから、「インディ・ジョーンズⅡ」スタート~♪
わぁ~アメリカ人って、ディズニーランドみたいなんだなぁ、って何の感想??
朝はゆーっくり起きて9時から朝食。
もちろん2人とも浴衣のままオープンキッチンのダイニングルームへ。
和食と選べる朝食は、アメリカンブレックファストのブッフェに決定。
以前泊ったときよりもパンやデリが増えてるし、フルーツやサラダの野菜も増えてる。

目移りしそうなほど種類のあるパンは外国人の好みそうなペストリー系が多くて、
A氏は欲張って全種類制覇!ネルにはとっても朝からムリ…。

生ハム、ベーコンの類もこれまたいい具合。チーズも4種類ほどあって、
どれもひとくちずつ食べたけど、これまたワインがほしくなるほどのおいしさ。

個別に調理してくれる玉子料理を2人分すっかり忘れられてしまうハプニングもあったけど
まぁいっか、と思えるくらい味には満足できたかも。

食後はラウンジでフリーのコーヒーをいただきながら、オセロで勝負っ!
ドローイングルームにあったオセロ。こんな場でもなければ、きっとやらないもんね。
一試合じっくり突きあって40分弱、勝利はA氏の手に☆
11時過ぎ、大浴場はけっこうな人込み。
みんなネルたちと同じ13時にチェックアウトするのかな。

笑っていいともを見ながら帰りの身支度。
この時間のチェックアウトって、なんか新鮮♪
チェックイン時と同じ若い女性スタッフが広いデスクの前でお出迎え。
「ご滞在はいかがでしたか?」にっこり笑って聞いてくれる。
この行き届いたスキルがホテルらしい距離感でちょうどいい。
やっぱり、個人経営の旅館と差がついてしまうのはこの辺なのかも。
露天風呂付客室新築のハードに投資してしまったあと、日々の料理の食材や飲料
のレベル、人材の採用・教育の予算をセーブしたくなってしまうのはやむを得ず。
それが過ぎるとハード&宿泊代の立派さと、ソフトの質はどんどん乖離…。
だから宿泊代に応じたソフトを、と期待し過ぎていたネルは、
当然のように落ち込むことになったのだなぁって。
ネルがいちいち気にしすぎ、って指摘も全くもってその通りなんですけど(笑)
でも何でも経験♪いろいろ泊ってきて、やっと自分の好みが見えてきたのかも☆
新設の客室のステキな内装を女将さんに尋ねると「さぁ、私知らなくて」と真顔だった時も
シーツを抱えて廊下の真ん中をズンズン歩く高級旅館の掃除のおばさまにどかされた時も
立派な食事処で空いた皿が一向に下げられず、厨房からバイト君の笑い声が響いた時も
なんだかこそっと悲しかったからなぁ~(笑)
もともとアメリカ系loveなA氏、今回の宿はそれなりに満足してくれたみたい。
ヨカッタ、ヨカッタ♪
次の滞在時には読書用の小説とインディ・ジョーンズⅢを忘れずに用意しないとね♪
<今日のお会計>
2640円/ラウンジにて、ハモンセラーノ
3万2000円/ツイン・1泊朝食×2名
<宿を出て>
ネル:★★★★☆/今の私にあってるのかも
温泉地に来てホテル、っていうのは悩み所だけど価格帯や滞在スタイルの選択肢
が豊富だし女性一人旅でも違和感のない、箱根では新鮮味のあるホテルだと思う。
全79室のスケールがほどよいからなのかな。
静岡の人は少しの都会を感じて、首都圏の人は静寂とリゾートを感じられそう。
A氏:★★★★☆/居心地よかったよ
海外に行ったときはよくハイアット系に泊ってたから懐かしい。
俺は部屋に露天風呂なくてもいいしm温泉にもそれほど興味ないから、部屋に
DVDデッキあるとかお酒がおいしいとかで快適な方がいいよ。
ラウンジの暖炉もいいね~。今度バックギャモン持っていくから、もう一勝負しよう!
_
「ハイアットリージェンシー箱根 リゾート&スパ」。
去年宿泊したときナルホド、こういうグローバルホテルチェーンていうのは
やっぱりネルが知らなかっただけで、さすがにいいものなんだなぁ
と感心して以来の二度目の宿泊。
昔からこじんまりした温泉旅館が大好きだったネル。
大バコホテルはまるで目に入らず、ましてや外資系なんて全く気が行かなくて。
社会人になって伊豆や箱根でいろいろ泊るうち、だんだん大人になってきて
ここぞ!という時はうんとフンパツして憧れの露天風呂付客室の宿にも
泊れるようになって♪
なのになのに、そんな憧れ露天風呂付客室の宿に泊れているのに、
アレっ?てどこか違和感を持ってしまう、なんとも面倒な自分がいたのです…
かといってネルの旅の一大イベントは、泊る宿で過ごす時間。
泊りたい宿があってこそ、っていうのが今までの旅に出る一番の原動力なのであって。
京都では片泊りの宿ばかり泊って、夜は好きな料理屋さんでの食事が楽しみなネル。
そんな京都旅を繰り返してるうち自分の好みが変わって、温泉宿でもかけ流しの湯が
なくて泊食分離もできない、けど高額な今ドキ・リノベーション系温泉旅館が
いつのまにやら重荷になっていたようなのです。
そこに登場したのが、ハイアット!
う~ん、グッドタイミング♪
■ハイアットリージェンシー箱根 リゾート&スパ [リゾートホテル]
0460-82-2000
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320
ハイアットで特に気に入っているのが、「リビングルーム」と名付けられたラウンジでの
フリーサービス。
宿泊者は夕方はシャンパン・ワイン・ビール・ソフトドリンク等を、朝はコーヒーやジュース
を自由に楽しめるサービスなのです。
それにウレシイのが、ホテルにも関わらずラウンジやダイニングのパブリックな場でも
浴衣&丹前&デザイナーズ檜ゲタ(静岡のみずとり製?)の純旅館スタイルOKなこと。
つまりチェックイン後温泉に入ったあと、再度服を着たりフルメイクの必要なく(←重要!)
思いっきりリラックスした格好でホテルの中を歩き回れるのです!
プハー、これがウレシイ。。。女性ならこのリラックス具合、思い当たると思うのですよ♪
夕食までの時間は部屋に籠るより庭や館内を散策したり、ラウンジで読書しながらぼーっ
と…がしたいネル。
ラウンジにあるフリーサービスと浴衣OK、この2つが揃っていたからこそすっぽりとツボに
はまってしまったのでしょう(笑)。
ラウンジの高い吹き抜けの天井からは大きな銅製の煙突が下がり
暖炉を中心に紬地のソファを配置。
片隅には本物の薪がうず高く積まれ、壁一面のガラス窓の向こうは木々のパティオが。
夕方4時からはじまるフリーサービスに宿泊者が思い思いに集ってきて、
楽しそうに談笑する姿があちこちで見かけられます。
宿泊者は首都圏のオシャレなお客様が中心な様子。この辺も静岡人のネルにとっては
軽いドキドキ感と日常と離れた場所に来たんだなぁ、の旅人感があっていいのです☆
ま~このラウンジで過ごす時間が極楽、極楽~♪♪
ハイアットゆえ欧米系の外国人客も相当数いて、金髪碧い目の子どもが浴衣のすそを
ズルズルにしながら一生懸命に着てる姿が、なんだかものすごく微笑ましい♪
当然英語ペラペラのスタッフも多いらしく、ホテルマンの見本のような細面のスマートな
黒服スタッフが外国人客に丁寧になにやら英語で(恐らく)説明している姿がちらほら。
英語が全くノォーー!!なネル、スタッフのそつのない振る舞いにひたすら感心、感心…
前回の訪問は夏前だったので、暖炉の火はナシ。
しかし今回はオンシーズン突入!ということで目の前にはパチパチと音を立て、
炭の香りとともに白いかすかな煙が立ち昇り、赤くゆらめく炎の暖炉が。
A氏はビール、ネルはシャンパンで、まずは乾杯!
おつまみにスペイン産生ハム・ハモンセラーノをオーダー。
その都度立派な蹄付枝肉からスライスして目の前で盛り付けてくれる。
「色の濃い部分はしっかりスモークされていて、薄い部分は生ハムみたいで。
両方味わいが違って楽しめますよ」
とサーブする作務衣を着た女性スタッフのこんな細やかなひと言も添えられて。
つまんでみてウン、その通り~
脂身もフルーティで、濃い部分も薄い部分もしっかり両方ともオイシイ!
もちろんネルのお替りは赤ワインで。温かい香りでイケル。
A氏の食べる速さを牽制しつつ、皿半分をマイ生ハム領土としてしっかり確保~♪
ハム・ソーセージ系大好きなA氏、「ホテルのラウンジでこの値段なら、いいよね~」
とついつい生ハムのコスパについてまで熱く語り合ってしまう、庶民なネル(笑)
夕暮れ時、紫から漆黒の闇につつまれたパティオを見ながら3杯目のお替り。
ラウンジの明かりもほど良く落とされ、テーブルにはキャンドルの灯りがプラス。
周囲のお客様も静かに飲みながら、笑顔がこぼれる。
だからここに居るのが、一層また楽しい。
ソファで揺れる火を見つめているだけでも、なんだか豊かな気分になってくる。
そこで盛り上げてくれるシャンパンもワインも、フリーだからって適当なものじゃない。
だからシアワセ気分から冷めることなく、くつろげるのだと思う。
夕食は外で取ることにしていたので、しぶしぶ部屋に引き上げて。
着替えて彫刻の森駅近くの中華屋さんで食事。おいしかった♪
露天風呂がない代わりにものすごく広い大浴場で、大涌谷の湯にのんびりつかって。
客室は一番スタンダードなタイプでも十分に広い。
読書にぴったりのサンテラスは、開閉できる大きな窓から箱根の緑が見渡せる。
2つのベッドをくっつけてひとつに並べたハリウッドツインのベッドはシモンズ製。
ここのベッドは硬さがちょうどいいカンジ。熱海のミクラス以来の心地よさ。
今日最後のイベントは、持参したDVD「インディ・ジョーンズⅠ」の鑑賞会♪
なんとネル、この超話題作をはじめて見るのです…。
今も昔も、まるっきり外国映画を見てこなかった。でも見てみたら、意外と楽しめた!
DVDをチョイスしたA氏、ネルの予想外な反応にうれしそう。
「Ⅱもあるよ♪」にネルびっくり。
この映画3部作になってるそうで、全部持ってきてたみたい。
ではせっかくですから、「インディ・ジョーンズⅡ」スタート~♪
わぁ~アメリカ人って、ディズニーランドみたいなんだなぁ、って何の感想??
朝はゆーっくり起きて9時から朝食。
もちろん2人とも浴衣のままオープンキッチンのダイニングルームへ。
和食と選べる朝食は、アメリカンブレックファストのブッフェに決定。
以前泊ったときよりもパンやデリが増えてるし、フルーツやサラダの野菜も増えてる。
目移りしそうなほど種類のあるパンは外国人の好みそうなペストリー系が多くて、
A氏は欲張って全種類制覇!ネルにはとっても朝からムリ…。
生ハム、ベーコンの類もこれまたいい具合。チーズも4種類ほどあって、
どれもひとくちずつ食べたけど、これまたワインがほしくなるほどのおいしさ。
個別に調理してくれる玉子料理を2人分すっかり忘れられてしまうハプニングもあったけど
まぁいっか、と思えるくらい味には満足できたかも。
食後はラウンジでフリーのコーヒーをいただきながら、オセロで勝負っ!
ドローイングルームにあったオセロ。こんな場でもなければ、きっとやらないもんね。
一試合じっくり突きあって40分弱、勝利はA氏の手に☆
11時過ぎ、大浴場はけっこうな人込み。
みんなネルたちと同じ13時にチェックアウトするのかな。
笑っていいともを見ながら帰りの身支度。
この時間のチェックアウトって、なんか新鮮♪
チェックイン時と同じ若い女性スタッフが広いデスクの前でお出迎え。
「ご滞在はいかがでしたか?」にっこり笑って聞いてくれる。
この行き届いたスキルがホテルらしい距離感でちょうどいい。
やっぱり、個人経営の旅館と差がついてしまうのはこの辺なのかも。
露天風呂付客室新築のハードに投資してしまったあと、日々の料理の食材や飲料
のレベル、人材の採用・教育の予算をセーブしたくなってしまうのはやむを得ず。
それが過ぎるとハード&宿泊代の立派さと、ソフトの質はどんどん乖離…。
だから宿泊代に応じたソフトを、と期待し過ぎていたネルは、
当然のように落ち込むことになったのだなぁって。
ネルがいちいち気にしすぎ、って指摘も全くもってその通りなんですけど(笑)
でも何でも経験♪いろいろ泊ってきて、やっと自分の好みが見えてきたのかも☆
新設の客室のステキな内装を女将さんに尋ねると「さぁ、私知らなくて」と真顔だった時も
シーツを抱えて廊下の真ん中をズンズン歩く高級旅館の掃除のおばさまにどかされた時も
立派な食事処で空いた皿が一向に下げられず、厨房からバイト君の笑い声が響いた時も
なんだかこそっと悲しかったからなぁ~(笑)
もともとアメリカ系loveなA氏、今回の宿はそれなりに満足してくれたみたい。
ヨカッタ、ヨカッタ♪
次の滞在時には読書用の小説とインディ・ジョーンズⅢを忘れずに用意しないとね♪
<今日のお会計>
2640円/ラウンジにて、ハモンセラーノ
3万2000円/ツイン・1泊朝食×2名
<宿を出て>
ネル:★★★★☆/今の私にあってるのかも
温泉地に来てホテル、っていうのは悩み所だけど価格帯や滞在スタイルの選択肢
が豊富だし女性一人旅でも違和感のない、箱根では新鮮味のあるホテルだと思う。
全79室のスケールがほどよいからなのかな。
静岡の人は少しの都会を感じて、首都圏の人は静寂とリゾートを感じられそう。
A氏:★★★★☆/居心地よかったよ
海外に行ったときはよくハイアット系に泊ってたから懐かしい。
俺は部屋に露天風呂なくてもいいしm温泉にもそれほど興味ないから、部屋に
DVDデッキあるとかお酒がおいしいとかで快適な方がいいよ。
ラウンジの暖炉もいいね~。今度バックギャモン持っていくから、もう一勝負しよう!
_
2008年11月02日
057 ラバッツア [箱根・宮ノ下]
最近ハコネ好きになっているネルでございます♪
そんな箱根の中でも一番のお気に入りが、富士屋ホテル前のセピア通りから
一本入ってすぐの「ラバッツア」。
この店があるから箱根行きが楽しい、そう思わせてくれるお店です。

■イタリアンレストラン ラバッツア [イタリア料理]
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下344
0460-87-9223
イタリア国旗と欧文ロゴの東欧風な黄色い看板を目印に建物の2階へ。
元信用金庫だった建物をそのまま利用した店内。

使われなくなったエレベーターや壁面金庫はそのままで。

内装はコンクリートの壁にペールグリーンのペンキを塗って。
ビニールクロスの敷かれたテーブルにアンマッチな籐のイス。
その気取りのなさは、温泉街の外れにポツンと残された喫茶店のよう。
浮かれ気分でハコネに来ていたネルには一瞬ためらわれるような店構え・・・
にもかかわらず、味はかなりの一級品。
それもそのはず、シェフは長年箱根の老舗ホテルで料理長を務めてきた方。
しかも同じ箱根で店を開くにあたって料理ジャンルがお世話になったホテルと
かぶらない様にとわざわざイタリアンで出店したと聞き、その人柄にもなんだか
深く感じ入ってしまったのです。
オーダーは2人ともメイン料理にパンとサラダがつく「ランチコース」1680円。
アラカルトで「温泉玉子のオニオングラタンスープ」。
前菜もドリンクもデザートもつかなくて高いかナとは思うけど、東京向け観光地価格が
一般的なハコネでこの値段は、料理の内容を考えたらかなり真っ当なハズ。
うん、でも去年来たときはあと何百円か安かったケドなぁ…。
オーダーの後セットされる年季が入ったカトラリー。
明らかにネルには魚用、A氏には肉用が。
こんな簡単なランチセットなのに、メインに応じてきちんとナイフ&フォークを合わせて
くれるのって。どれだけインテリアがステキな店でも、ネルの経験ではほとんどない。
リーフのサラダは新鮮野菜が盛りだくさん!
レタスに水菜、チリチリした葉のエンダイブ、赤いレタスのようなトレビス、
赤い葉脈とルッコラみたいな緑の葉をしたデトロイトもいたような。

この野菜たちが、まぁ~~オイシイ!
エンダイブは先っぽまでツンツン瑞々しくて、その先っぽにしっかり野菜の旨みがある。
無農薬や有機の野菜を仕入れてるそうだけど、そんなこと事前に知らなくたって
この歯ごたえに甘みや苦味、香りなら断然いつもの野菜と違うって分かりそう。
白いドレッシングもニンニクなんかの香味野菜が効いていて、黒胡椒をかけてないのに
かけたような?風味の良さ。
野菜好きじゃないA氏も
「あれっ?なんだか野菜、おいしいね…」といぶかしげな顔(笑)。
おいしいんだから、いいことじゃない♪

ブラウンとバケットのパンもなかなか。自家製という生クリームからつくったホイップバターは塩分控えめで、いくらでも食べられそうな優しい味わい。
A氏のメインは「牛ハラミ肉のステーキ」。

ネルは「生帆立貝の香草パン粉焼」。

以前の来店で生帆立貝の濃厚さにやられていたネル。
その味が忘れられなくて今回再びのオーダー。
結果は…うっわー、またもやオイシイよぉーーーー!!
ぷっくり厚い身を噛めばぱらっと繊維がほぐれて、甘みがふわっと広がって
半生の火加減のピンクの身が心地よい弾力で新鮮さを教えてくれる。

パリッと焼かれた表面からは香草の複雑な香りが漂って、
生のホタテとは思えない旨みがじんわり。
あー、お寿司のホタテよりよっぽどおいしいなぁぁ。
だいたい箱根の山の中でホタテが解凍じゃなくて生だし、焼いて尚この厚さだし…。
なんか、すごい。どんな仕入れになってるんだろ。
付け合わせの焼いたトマトもウマウマ。グリーンのソースもしっかりつけて、
果汁が出やすいように温めてくれてあるカットレモンもたっぷり絞って。
色んな味で楽しんで、ホタテ4枚をあっという間に完食。
まったく肉が欲しくならない&実食二回目でも感動が薄れない、この満足感♪
以前食べた「骨付き仔羊の香草パン粉焼」も良くって、
あれ私ってヒツジ好きなんだっけ?って混乱してしまうほど。ネルが相性良かっただけかもしれないけど、香草パン粉のおいしさをずっと覚えてるんだよなぁ。

オニオングラタンスープもトロトロで、まぁものすごーくタマネギが甘い。
アツアツでも確かに分かる甘さ。不思議に冷めても濃くならず、同じ位に甘い。
乗ってるチーズなんかはごく普通だけど、
これってタマネギだけの甘さなんだろか?いや…、そうに違いない!
みたいなノリツッコミしてみたくなるほど極限まで煮込まれてる。
店内のあまりのカジュアルさに、新しく入ってきた団体のおばさま達がここは
セルフサービスかとカン違いして、自分で水を汲みに行ってしまったのはご愛嬌(笑)。
一方それを日常のごく自然な風景のような振る舞いで静止するスタッフも、いいカンジ。
とはいえせっかくのハコネ気分が盛り下がってしまう人も、かなりいるハズ。
その辺同行者がA氏のように「皿の上にあるもの」が一番重要な人には、これ以上ない位
ぴったりな店なのは間違いナシ。
これからもハコネに行くときは、必ず詣でることになりそうです♪
<今日のお会計>
3990円・2名/ランチコース1680円×2、温泉玉子入りオニオングラタンスープ630円
<店を出て>
ネル:★★★★☆/ハコネでこんな本格料理が食べれるとは
料理本位、必要なサービス本位で、箱根で満足できる食事ができる貴重な店。
コスパや意外性も含め、箱根全体を見直すきっかけになったと思う。
ネルの行く旅はおいしいものとの出会いが大切なんだ、と今更ながらに実感。
A氏:★★★☆☆/ディナーでもう一回来たかった
おいしいと聞かされてたけど、期待を裏切らない店だった。
牛ハラミが2枚で量もあったし。俺でも野菜の味が分かったのは新鮮な体験。
ホテルが近かったら夜も食べに来たかったなぁ~。残念!
そんな箱根の中でも一番のお気に入りが、富士屋ホテル前のセピア通りから
一本入ってすぐの「ラバッツア」。
この店があるから箱根行きが楽しい、そう思わせてくれるお店です。
■イタリアンレストラン ラバッツア [イタリア料理]
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下344
0460-87-9223
イタリア国旗と欧文ロゴの東欧風な黄色い看板を目印に建物の2階へ。
元信用金庫だった建物をそのまま利用した店内。
使われなくなったエレベーターや壁面金庫はそのままで。
内装はコンクリートの壁にペールグリーンのペンキを塗って。
ビニールクロスの敷かれたテーブルにアンマッチな籐のイス。
その気取りのなさは、温泉街の外れにポツンと残された喫茶店のよう。
浮かれ気分でハコネに来ていたネルには一瞬ためらわれるような店構え・・・
にもかかわらず、味はかなりの一級品。
それもそのはず、シェフは長年箱根の老舗ホテルで料理長を務めてきた方。
しかも同じ箱根で店を開くにあたって料理ジャンルがお世話になったホテルと
かぶらない様にとわざわざイタリアンで出店したと聞き、その人柄にもなんだか
深く感じ入ってしまったのです。
オーダーは2人ともメイン料理にパンとサラダがつく「ランチコース」1680円。
アラカルトで「温泉玉子のオニオングラタンスープ」。
前菜もドリンクもデザートもつかなくて高いかナとは思うけど、東京向け観光地価格が
一般的なハコネでこの値段は、料理の内容を考えたらかなり真っ当なハズ。
うん、でも去年来たときはあと何百円か安かったケドなぁ…。
オーダーの後セットされる年季が入ったカトラリー。
明らかにネルには魚用、A氏には肉用が。
こんな簡単なランチセットなのに、メインに応じてきちんとナイフ&フォークを合わせて
くれるのって。どれだけインテリアがステキな店でも、ネルの経験ではほとんどない。
リーフのサラダは新鮮野菜が盛りだくさん!
レタスに水菜、チリチリした葉のエンダイブ、赤いレタスのようなトレビス、
赤い葉脈とルッコラみたいな緑の葉をしたデトロイトもいたような。
この野菜たちが、まぁ~~オイシイ!
エンダイブは先っぽまでツンツン瑞々しくて、その先っぽにしっかり野菜の旨みがある。
無農薬や有機の野菜を仕入れてるそうだけど、そんなこと事前に知らなくたって
この歯ごたえに甘みや苦味、香りなら断然いつもの野菜と違うって分かりそう。
白いドレッシングもニンニクなんかの香味野菜が効いていて、黒胡椒をかけてないのに
かけたような?風味の良さ。
野菜好きじゃないA氏も
「あれっ?なんだか野菜、おいしいね…」といぶかしげな顔(笑)。
おいしいんだから、いいことじゃない♪
ブラウンとバケットのパンもなかなか。自家製という生クリームからつくったホイップバターは塩分控えめで、いくらでも食べられそうな優しい味わい。
A氏のメインは「牛ハラミ肉のステーキ」。
ネルは「生帆立貝の香草パン粉焼」。
以前の来店で生帆立貝の濃厚さにやられていたネル。
その味が忘れられなくて今回再びのオーダー。
結果は…うっわー、またもやオイシイよぉーーーー!!
ぷっくり厚い身を噛めばぱらっと繊維がほぐれて、甘みがふわっと広がって
半生の火加減のピンクの身が心地よい弾力で新鮮さを教えてくれる。
パリッと焼かれた表面からは香草の複雑な香りが漂って、
生のホタテとは思えない旨みがじんわり。
あー、お寿司のホタテよりよっぽどおいしいなぁぁ。
だいたい箱根の山の中でホタテが解凍じゃなくて生だし、焼いて尚この厚さだし…。
なんか、すごい。どんな仕入れになってるんだろ。
付け合わせの焼いたトマトもウマウマ。グリーンのソースもしっかりつけて、
果汁が出やすいように温めてくれてあるカットレモンもたっぷり絞って。
色んな味で楽しんで、ホタテ4枚をあっという間に完食。
まったく肉が欲しくならない&実食二回目でも感動が薄れない、この満足感♪
以前食べた「骨付き仔羊の香草パン粉焼」も良くって、
あれ私ってヒツジ好きなんだっけ?って混乱してしまうほど。ネルが相性良かっただけかもしれないけど、香草パン粉のおいしさをずっと覚えてるんだよなぁ。
オニオングラタンスープもトロトロで、まぁものすごーくタマネギが甘い。
アツアツでも確かに分かる甘さ。不思議に冷めても濃くならず、同じ位に甘い。
乗ってるチーズなんかはごく普通だけど、
これってタマネギだけの甘さなんだろか?いや…、そうに違いない!
みたいなノリツッコミしてみたくなるほど極限まで煮込まれてる。
店内のあまりのカジュアルさに、新しく入ってきた団体のおばさま達がここは
セルフサービスかとカン違いして、自分で水を汲みに行ってしまったのはご愛嬌(笑)。
一方それを日常のごく自然な風景のような振る舞いで静止するスタッフも、いいカンジ。
とはいえせっかくのハコネ気分が盛り下がってしまう人も、かなりいるハズ。
その辺同行者がA氏のように「皿の上にあるもの」が一番重要な人には、これ以上ない位
ぴったりな店なのは間違いナシ。
これからもハコネに行くときは、必ず詣でることになりそうです♪
<今日のお会計>
3990円・2名/ランチコース1680円×2、温泉玉子入りオニオングラタンスープ630円
<店を出て>
ネル:★★★★☆/ハコネでこんな本格料理が食べれるとは
料理本位、必要なサービス本位で、箱根で満足できる食事ができる貴重な店。
コスパや意外性も含め、箱根全体を見直すきっかけになったと思う。
ネルの行く旅はおいしいものとの出会いが大切なんだ、と今更ながらに実感。
A氏:★★★☆☆/ディナーでもう一回来たかった
おいしいと聞かされてたけど、期待を裏切らない店だった。
牛ハラミが2枚で量もあったし。俺でも野菜の味が分かったのは新鮮な体験。
ホテルが近かったら夜も食べに来たかったなぁ~。残念!