2007年08月19日

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

京都繁華街を区切る境界線、静岡でいえば本通りかな、
その御池通りを繁華街とは逆方向に上がった静かな通り。

こじんまりした路地には自宅兼工場、自宅兼店舗のような
昔ながらの背の低い商家、町家が続く。
すれ違うのはちょっとそこまで、みたいなラフな格好の人ばかり。

夕暮れの薄闇のなか、不意に現れた民家のような「佳 久」。
飾り気のない店構え。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

■創作料理 佳久 [創作和食]
京都市中京区押小路通柳馬場西入ル竹屋町169-2
075-231-9671

土間を上がって板の間から掘りきりのカウンターへ。
料理人の白い上着と帽子にネクタイを締めた板前のお兄さん。
りりしい笑顔で感じ良くお出迎えしてくれる。

今日の予約は3500円の花コース。
京都の夜にしては、かなりお値打ち~なチョイス♪

店内は割烹というより、居酒屋よりの一品料理屋さん風。
板敷きに座布団のテーブル席、畳の個室。
2階は団体さん用の部屋らしい。

開店と同時に入ったせいかお客さんはまばらだけど
予約じゃないお客さんを断ってるのをみると
どうやらどの席も埋まってるらしい。

花コースはこんな8品。

先 付 聖護院大根と丹波地鶏の吸物 水菜柚子
造 理 三種
煮 物 海老芋とくも子の蕪あられ 九条葱あんかけ
焼 物 ウドといたや貝のバター焼 グレープフルーツ セロリ しめじ
口直し 焼き鯖と菜の花の酢の物
揚 物 下仁田葱の豚巻きフライ 柚子コショウ青味
飯 物 じゃこ飯 赤出し 漬物
水菓子 チョコプリン

食べ進んで驚いたのは、雰囲気や器は家庭的なのに
一品一品にきちんと吟味した素材を使った、独自性があること。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

先付けのお椀は、いかにも京都の和食な繊細な奥行きを感じる味わい。
料亭レベルとまではいかないけど、静岡の和食店とは全くちがう味。
この値段のコースでこのお椀に出会えるとは。。

「ねぇねぇ、おいしいよねぇ♪」

「う~ん、よけい腹減ったかなぁ。。。」
ダシにまるで興味のない、A氏らしい感想(笑)。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

お造理もしっかりおいしい。
こんな厚い立方体風な切り方で出されるカツオって、
たいていホントにいいから不思議。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

煮物に入ってる「くも子」は鱈の白子のことだそう。
ふむふむ、こんな素材も使うんだ。
もちろんネルは初めての挑戦。
珍味系ながらべたつかず、意外に普通にイケル☆


京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

バター焼きとかフライとか、居酒屋にありそうなメニューも
シャキッと歯ごたえを生かした野菜とか、隙間なくピシッと巻けた豚肉とか
確かな技術で仕上がりや噛んだときの食感が違う。

「ねぇねぇ、エライでしょ!」 と店セレクトを自慢するも

「や、まぁね。。でも京都ならこれ位フツウじゃねえの~」。。またもやツレないA氏。


いやいや、そんなこたーないですって。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

ほ~ら、口直しに 焼き鯖と菜の花↑ なんだから☆

だって小さな器ごと、どれもきちんと独立した味。
しかもどの皿も魚か肉が使ってあって、素材も味もかぶらず
ボリュームも確保している。

高級素材はないけど、旬の素材を上手に組み合わせたぴたっとハマる一皿。
見た目のハデさはないけれど、コースの流れがとっても楽しい。

へぇぇぇ~、すごいなぁぁ。。。

こんなの出す店あるなんて、やっぱ京都ってすごいよなぁ。。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

〆のじゃこご飯、赤だし、漬物は京都ではよく見るけど
これも馴染みやすい味ですんなり頂く。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

勧めてもらった岐阜の日本酒も
辛口フルーティーでぴったり。
なぜネル好みが分かるのか???

目の前の板前さんは仕事が速く丁寧で、必要なときだけ
声をかけて説明してくれる。
やっぱりこういう人の料理って、例外なくいいものなんだ。

このままで終わるのも名残惜しく、二人で一品づつ
今日のおばんざい「かんぱちと小芋のあら煮」と
「自家製鴨ロース」を追加。

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

京07 佳 久  [押小路柳馬場・中京区]

小芋はもちろん、この鴨ロースがウマイ!
しかもそこそこのボリューム。
カウンター割烹系だと味はよくても量がほんのツマミ程度で
さびしかったりするんだよね~。。

いやいや、満足、満足ぅ♪
立地の面や京都らしさを感じる店じゃないから
観光ついでに立ち寄るにはモノ足りないかもしれないけど

仕事や用事で来た京都で
「難しいこと言わずにおいしい和食が食べたい」とか
「地元の人が日常使いしてる店がいい」

なんて気分な時にちょうどいいかも♪
こういう内容が粋なお店、静岡にも増えてもらいたいな~

<今日のお会計>
1万1150円くらい・2名/花コース3675円×2
                 自家製鴨ロース850円、かんぱちと小芋のあら煮350円
                 生ビール、岐阜のお酒ほか        

<店を出て>
ネル:★★★★☆/小料理屋さん気分で割烹の味  
       京都でおいしい和食を探してると、どんどん予算が
       あがっちゃって。。なんて悩んでる人におすすめの店。
       次回は5000円のコースをたべてみたいなぁ。

A氏:★★★☆☆/通いやすい店だね    
       とにかく和食って量が少ないからあんまり行く気に
       ならないけど、ここは一皿もそれなりに食べ応えが
       あっていい。値段も味からすればお手ごろだと思う。
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